北陸新幹線で行く,はじめての金沢

お庭,お菓子,お魚,お酒が揃う城下町をまわるため,金沢出身・東京在住者が往復しながらヒントを書いていきます。

JRバスとまちバス:Suica, PASMO, ICOCAなどが使えて,観光スポットの一部まで

空いているJRバスは全便ひがし茶屋街へ

金沢の観光では,本数の多い,北陸鉄道の周遊バス兼六園シャトルがよく使われています。その他にも,使える路線バスはあります。

使い途があるのは,金沢駅兼六園口(=東口)5番乗り場からの西日本JRバスです。全便が武蔵ヶ辻(近江町市場最寄り)・橋場町(ひがし茶屋街最寄り)を経由して,郊外に向かいます。

なお,JRバスの乗り場は,2020年4月に4番乗り場から変更になりました。

半分ほどは広坂・21美,兼六園下も経由

その半分ほどは,手前で広坂・21世紀美術館,兼六園下も経由します。系統番号がないので,経由地はよく確認を。

以上あわせて,ほぼ10~20分に1本です。時刻表は全便が1枚のpdfです。平日土休日

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上の経由表示では,金沢駅→武蔵ヶ辻(近江町市場最寄り)→香林坊→広坂(21世紀美術館最寄り)→兼六園下→橋場町(ひがし茶屋街最寄り)→と進みます。

このほかに,香林坊・兼六園下経由でない尾張町経由のバスもあって,それは武蔵ヶ辻→尾張町→橋場町とショートカットします。

金沢駅兼六園口(東口)のバス乗り場は,6番が北陸鉄道の周遊バスなど,すべてのバスがひがし茶屋街に行くバス停で,土曜休日の日中は,ずっと列ができています。始発でも,乗れますが,座れない場合が多いでしょう。

一方,5番乗り場から,ひがし茶屋街(一部は21世紀美術館や兼六園も)を通るJRバスが,土曜休日でも座れる状態で出発するのは,なかなか妙な光景です。

JRバスは,金沢市内の一部地域だけを,10~20分間隔で運行しているため,ガイドブックなどであまり紹介されません。観光なら定番といえる北陸鉄道バスの周遊バスの時刻表付きマップでも,別会社ですから登場しません。

1日乗車券でも2020年4月から乗れる

周遊バスに乗るなら買うことの多い1日乗車券金沢市内1日フリー乗車券)ですが,以前はJRバスには乗れませんでした。しかし,2020年4月から,JRバスの230円区間まで乗れるようになりました。

この1日乗車券で,金沢駅ー武蔵ヶ辻・近江町市場(ー広坂・21美ー兼六園・金沢城ー)または(ー尾張町ー)橋場町・ひがし茶屋街をすべてカバーします。

以前は,1日乗車券でJRバスに誤乗する例が多くあったのですが,これで解消しました。なお,1日乗車券で乗れないバスとして,まちバス,ふらっとバスが残ります。

Suica,PASMO,ICOCA,PiTaPaなどが使えます

なお,別記事で書きましたが,新幹線開業日から,JRバスではSuica,ICOCAなどが使えるようになりました。端末はPiTaPaで,PiTaPaに限っては,ポストペイとオートチャージに対応しています。

JRバスは,金沢のバスのほとんどと同じく,後ろ乗り,前降りです。現金払いの場合は,乗るとき整理券を取りますが,ICカード乗車の場合は,乗車バス停を記録するために,乗るときタッチ,降りるときもタッチです。

なお,周遊バスなどを含めて,本数の多い北陸鉄道バスでは,いぜんとしてSuicaなどが使えません。

金沢のJRバスはJapan Rail Passも使えます

外国人の日本旅行者などに限定して海外で発売される割引きっぷに,Japan Rail Passがあります。JR全線のほとんどの列車に有効で,7日間29650円からと破格の割引。このパスは鉄道のJRだけでなく,(高速バスなどを除く)JRバスにも有効です。

そこで,金沢市内のJRバスにも,Japan Rail Passだけで乗車できます。下車時に提示するだけです。もちろん,同じJRバスの運行でも,高速バスである東京・京都・大阪・名古屋行には乗れません。

念のため,金沢駅兼六園口鼓門そばにある,JRバスのチケット売場の写真です。

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Japan Rail Passで,4番乗り場から出るJRバスに乗れることが書かれています。

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注意書きのように,使えるのはJapan Rail Passだけ。類似の外国人向けフリーパス(Hokuriku Arch Passなど)は,使えません。

21世紀美術館,兼六園までなら土休日限定100円のまちバスも

土曜・休日には20分間隔で,100円均一の「まちバス」が運行されています。多客時は10分間隔に増発されることもあって,それは運行状況でわかります。

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ルートは金沢駅から,市内中心部の繁華街をラケット状に回って戻るもの。商業活性化のための第三セクターの運行で,金沢駅と繁華街を結びますが,金沢の観光地は商店街とも近く,観光でも使えます。

ルート上の観光スポットを挙げれば,以下の通り:

金沢駅兼六園口(東口)5番乗り場→武蔵ヶ辻・近江町市場→南町(尾山神社)→香林坊(長町武家屋敷最寄り)→本多町(鈴木大拙館)→21世紀美術館・兼六園(真弓坂口)→香林坊→南町→武蔵ヶ辻・近江町市場→金沢駅

茶屋街や忍者寺に行かないのなら,これでほとんど回れます。

特徴は,100円均一で,北鉄バス(周遊バスを含む)のほとんどの区間より安いこと。それで,観光客よりも,周辺の駅から金沢駅に着いて,繁華街・香林坊を目指す買物客で混雑します。

Suicaなどが使えるが,1日乗車券などは使えない

このまちバスは,JRバスが運行受託していて,Suica,ICOCA,PiTaPaなど交通系のICカードが使えるようになりました。まちバスは均一料金のため,乗るときのタッチはなく,前扉から降りるときだけタッチです。PiTaPaに限って,ポストペイとオートチャージに対応します。

このまちバスは,1日乗車券は使えません。また,Japan Rail Passも使えません。

専用車には無料のWi-Fiサービスも

まちバスでは,専用車だけ,無料のWi-Fiサービスがあります。

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臨時の増発便や,運用の都合で,運行受託するJRバスの一般車両が代走するときは,このサービスはありません。

土休日は競合する兼六園シャトルも100円に値下げ

まちバスでJRバスと同じくSuicaなどが使えるのは,JRバスが運行受託しているからです。それで,競合する北陸鉄道バスの兼六園シャトルも,まちバス運行の土休日だけ,同じ100円に値下げされます。兼六園シャトルも20分間隔です。

そこで,土日祝日は両路線(兼六園シャトル・まちバス)あわせて毎時6本の頻度で,兼六園や21世紀美術館まで片道100円でたどり着けます。繰り返しになりますが,兼六園シャトルを含め北陸鉄道バスでは,Suicaなどは使えません。

土休日の21美や兼六園までは,100円と200円のバスが混在

ただし,周遊バスや一般路線バスでは,この区間,土休日でも200円のまま。金沢駅からこれら観光スポットまでのバスに,100円と200円が混在します。1日乗車券を買わない方は,注意が必要です。とくに買物客は安さで選ぶ人が多く,100円のバスは特別に混みます。