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北陸新幹線で行く,はじめての金沢

お庭,お菓子,お魚,お酒が揃う城下町をまわるため,金沢出身・東京在住者が往復しながらヒントを書いていきます。

バス用ICカード:北陸鉄道は独自のICaだけ,JRバスはSuica,ICOCAなどが使えます

金沢のバス 金沢の交通 ATM・ICカード

北陸鉄道バスは独自のICカードが2000円から

金沢でもっとも本数の多い北陸鉄道バスには,ICカードICaアイカがあります。ところが,Suica,ICOCAなど交通系ICカードの全国相互利用には対応していません。たまに,Suicaなどをタッチして弾かれる方を見ますが,交通系のICカードが全国でこれだけ共通化してくると,無理もないです*1

ICaはデポジット500円込で2000円の販売。以降1000円単位のチャージで,その都度10%のプレミアムがつくのがメリットです。さらに,30分以内の乗継ぎ時には自動的に30円割引されます。

ICaの購入が得なのは,6000円分の支出から

窓口まで出向く面倒のある払戻しは考えず,デポジットを捨てる前提では,購入時の金額を含んで累積6000円目の支出ではじめて得になる計算*2。これが,ICaの購入が得になる「損益分岐点」です。

小松空港へのバスなら3往復目で得に

金沢駅から小松空港へのバス(1130円)なら,3往復目で使い切って元が取れるので,小松空港を継続利用する方には,検討の余地があります*3

小松空港線は回数券や京急とのセット割が得な場合も

ただし,小松空港線では,10枚綴りの回数券や京急の品川・横浜から羽田空港とのセット割引券があって,その方が有利な場合もあります。この回数券のバラ売りは,金沢の金券ショップの定番商品です*4

また,小松空港行バスの市内経由便が廃止された2015年12月から,金沢駅・小松空港間1130円の乗車券には,金沢駅から200円分のバス乗車券が付属しています*5。この乗車券を使う機会があれば,単純な購入の方が得です。

周遊バスや加賀温泉・能登へのバス,電車線では使えない

ICaは,同じ北陸鉄道の運行でも,周遊バスや加賀温泉・能登方面を含む高速バスには使えません。ただし,兼六園シャトルでは使えます。また,北陸鉄道が運行する郊外への電車線(内灘・鶴来方面)でも使えません。

それで,金沢市内の観光では,平日は3回乗車でもう得になる,1日乗車券の方がすすめられています。買い方などはこちら。

ICaは物販で使える店もなく,地元客や長期滞在以外でICaを買って得をするのは,小松空港へのバスの継続利用に限られそうです。

JRバスとまちバスではSuica, ICOCA, PiTaPaを利用可能に

一方,西日本JRバスでは,北陸新幹線開業日(3月14日)から,PiTaPa,ICOCA,Suicaなどを使えるようにすると,プレスリリースがありました。

北陸新幹線開業にあわせ,平成27年3月14日より金沢地区の路線バスで交通系ICカードサービスがご利用いただけます。|西日本JRバス

JRバスは金沢のバス路線としては小規模ですが,すべて,ひがし茶屋街最寄りの橋場町を通り,一部の香林坊経由のバスでは広坂・21世紀美術館,兼六園下にもアクセスできます。使える路線は,別記事の通り。

なお,案内で(SuicaでもICOCAでもなく)PiTaPaとなっているのは,金沢を走る西日本JRバスは,大阪本社のバス会社だから。そこで,関西の私鉄で便利な,PiTaPaのポストペイ方式の支払いにも対応しています。

もちろん,交通系のICカード全国相互利用の1つとして,Suicaも利用できます。たぶん,新幹線開業後は,PiTaPaでもICOCAでもなく,Suicaが最も利用されることでしょう。

写真は,ICカードリーダー設置済みで調整中の張り紙のあるJRバスです。

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金沢のバスのほとんどは,後乗り前降りです。区間により運賃が異なるバスは,乗車時に整理券をとって,下車時に区間ごとの運賃を支払う方式。ICカード利用時は,乗車バス停を記録するために,乗車時のタッチを忘れずに。北陸鉄道のICaやその1日乗車券が使えないことは,リーダーの横にも表示されています。

さらに,新幹線開業後の進展ですが,西日本JRバスが運行受託するまちバス(土休日限定)でも,同様に交通系ICカードの全国相互利用が可能になっています。

JRバスは,金沢市内では北陸鉄道に比べてわずかな路線しかありません。しかし,大阪本社で関西を拠点に広範な高速バス網をもつなど,企業規模としては大きく,設備投資余力があるために導入ができたようです。

このプレスリリースで金沢地区の在来線にICカード導入がないことがほぼ確定

このプレスリリースの表題の下には,
「北陸で初めて(交通系ICカードの)全国相互利用サービスに対応」
と書かれています。これでむしろ,金沢地区の在来線改札が開業時にもICOCA,Suicaに対応しないことが,確定したのではないでしょうか。親会社のJR西日本の駅改札で金沢地区に同時導入予定があれば,こんなとがった書き方はしないでしょう。

北陸新幹線開業にあわせて,金沢エリアの在来線も,仙台,新潟,岡山,高松,広島などのようにICカードが利用できるのでは,という予想もありましたが,このプレスリリースでひとまず終息。金沢駅の改札で利用できると発表されているのは,開業まで1か月を切った段階でも,新幹線改札でのモバイルSuica特急券だけです。その点では,長野や盛岡と同じような改札の形態です。

「北陸の交通機関でのICOCA,Suicaなどの利用開始は,金沢地区のJRバスから」ということを事前に当てられた人は,ネット上にいなかったようで,まさかの大穴でした。(笑)

その後の利用可能箇所は別記事に

その後,Suicaなどを持った観光客の増加を受けて,タクシー,兼六園や21世紀美術館など観光施設への導入が進んでいます。駅の在来線改札での利用開始も,2017年4月15日始発からと発表されています。ただし,市内最大規模の北陸鉄道バスは使えないまま。その点は別記事で,大きな変更時に更新しています。

*1:バスのカードリーダーには,Suicaが使えないことが書いてありますが,どう表示したところで,動きながらでは読み落とす大きさです。また,乗車口で誤ってSuicaなどをタッチすると,ふつうのピではなく,ピーと長音の警告音が鳴りますが,タッチ不要や残高の警告と誤解される場合もありそう。なお,残高警告はピピピで,ICaなら乗ってから車内で現金チャージができます。

*2:2000円で購入した時点で,デポジットに500円とられ,運賃として利用可能なのは(2000-500)*1.1=1650円。以降1000円チャージごとに,1100円分利用可能です。そこで,購入後に4000円チャージすると,支出総額6000円に対し,利用可能額が1650+4000*1.1=6050円となり,デポジット分を回収してはじめて利益が生じます。

*3:ICaの「損益分岐点」である6000円分の支払いで利用できる6050円分を,小松空港線で使い切れるのは,乗車6回分の運賃1130円×6=6780円を支払う時点。その先,継続利用なら,引き続きチャージで構いません。それ以上乗らない場合,不足額は現金で払えるので,ICaの残高をゼロにして,休眠状態としても得をします。さらに,窓口に出向く機会があれば,残額をゼロにしたICaを払戻すと,実質無手数料でデポジットの500円が戻ります。払戻し時の手数料は,残額の範囲で充当されるため,チャージ額を使い切っていれば,手数料充当額もゼロになるからです。これはSuicaなどの払戻しと同じで,使い切って払戻せば,実質無手数料でデポジットを回収できます。

*4:金沢駅兼六園口(東口)徒歩圏では,金沢都ホテルの入るビルの北側1階部分のチケットプラザ金沢駅前店(2017年3月末で一時閉店)やホテル日航金沢の入るビルの地下1階・チケットバンク金沢駅前店です。

*5:2016年10月から,金沢駅を終点とする便の一部が,武蔵ヶ辻経由香林坊まで延長運転しています。