北陸新幹線で行く,はじめての金沢

お庭,お菓子,お魚,お酒が揃う城下町をまわるため,金沢出身・東京在住者が往復しながらヒントを書いていきます。

金沢駅と主な観光スポットの間はタクシーで10分台,料金1000円台:日中は流しも拾えます

観光スポット間の時間と料金について,公式の資料はありませんが,過去の金沢市観光協会などの案内と実際の乗車経験,Google Mapの情報などをまとめると,以下のようです。

金沢の観光スポット間のタクシー料金と時間:平常時
小型車の2019年10月改訂運賃,深夜は別途割増し
\降車
乗車\
金沢駅
兼六園口
近江町
市場
ひがし
茶屋街
兼六園
桂坂口
21世紀
美術館
にし
茶屋街
寺町
忍者寺
金沢駅
兼六園口
  7分
780円
12分
1100円
13分
1260円
13分
1180円
13分
1180円
14分
1340円
近江町
市場
7分
780円
  6分
700円
7分
860円
 6分
780円
10分
1020円
11分
1020円
ひがし
茶屋街
12分
1100円
5分
700円
  5分
860円
7分
860円
14分
1420円
13分
1420円
兼六園
桂坂口
14分
1260円
8分
940円
13分*1
1260円
  3分*2
700円
10分
1100円
9分
1020円
21世紀
美術館
12分
1180円
5分
780円
8分
860円
5分*3
700円
  8分
780円
8分
780円
にし
茶屋街
13分
1180円
10分
1020円
15分
1420円
12分
1260円
9分
860円
  徒歩
3分
寺町
忍者寺
14分
1340円
10分
1020円
15分
1420円
10分
1100円
8分
780円
徒歩
3分
 

金沢はコンパクトな城下町で,駅とおもな観光スポットの間は,タクシーで10分台,1000円台に収まります。タクシーでの観光もお手頃です。

主な観光スポットは金沢駅兼六園口から

金沢駅のタクシー乗り場は,兼六園口(東口)と金沢港口(西口)の両方にありますが,観光スポットのほとんどは兼六園口側です。

位置関係を知るには,周遊バスのマップがよくできています。バスが来たら乗っても,時間に大差はありません。周遊バスは1乗車200円,1日乗車券600円です。

金沢のタクシーは小型が多い

この表は小型での計算ですが,金沢ではタクシーの多くが小型車だからで,それは道が狭いからです*4。東京や大阪では標準的な中型や,グループに便利なミニバンのタクシーは,電話で呼ぶと来ます。ただし,ミニバンは台数が少なく,当日配車は困難で,早めの予約を。

連休午後・金沢駅方向などの渋滞には注意

表の時間や料金は,渋滞がないときのもので,平日日中や,土曜・休日の午前から昼までが該当します。渋滞で時間と料金がかかるのは,平日は夕方,休日とくに連休は午後から夕方の金沢駅方向です。その注意は最後に。

兼六園は桂坂口が一方通行の途中:一部区間で大回りに

タクシーで兼六園を目指すと,とくに指定しなければ,観光客がもっとも多い,石川門前の桂坂口まで進みます。表の計算は,この桂坂口までの時間と料金です。帰りの乗り場も,この桂坂口で,開園中は付け待ちがいます。

この桂坂口は一方通行の途中にあり,乗降地によっては,大きく迂回することになります。兼六園発着の時間や料金が,逆方向で大きく違う区間は,それが理由です。

表で,不利な区間とわかる場合は,桂坂口から右手の紺屋坂を徒歩で降りて,大通りの兼六園下交差点周辺で流しを拾うと,安く済むでしょう。

その他区間は以下の料金検索サイトで

以上の表にないような観光スポットやお店までのタクシー料金を,金沢の料金体系で計算するサイトが,石川交通とJapan Taxiにあります。中型を特別に呼ばないのなら,流しの多い小型の選択を。

両検索サイトですが,金沢駅と入力したとき,観光スポットへのタクシー乗り場(兼六園口)に近いのは,石川交通アプリの方です。料金計算は,その分正確です。

上の表の計算は,そうした駅と観光スポットでの乗車場所の実態に合わせてあります。

乗り場は金沢駅と主な観光地に

次の箇所には乗り場があって,客待ちがいます。

下は,兼六園桂坂口のタクシー乗り場。ここはタクシーが多く,大人数の分乗でもすぐ乗れます。

料金表の範囲の大通りなら,流しも拾える

上の乗り場以外でも,上の料金表にある地点の大通りで日中なら,流しの空車が拾えます。空車が拾いやすいのは,金沢駅方向です。

茶屋街からは,徒歩3分ほどの大通りで拾える

ひがし茶屋街は車の進入規制があり,タクシー乗り場もありません。それでも,大通りまで戻りながら,流しのタクシーを拾えます。場所は別記事を。

にし茶屋街と忍者寺,長町武家屋敷も,前は道が狭く,タクシー乗り場がありません。しかし,周遊バスのバス停のある大通りまで数分歩けば,流しが拾えます。その場合,周遊バスのマップで方向に見当を付けるのがよいでしょう。

流しがいなければ,アプリ Japan Taxi を

観光スポットから外れると,昼でも流しがいない場合があるので,その場合はアプリか電話で呼び出しを。

アプリなら,対象台数が金沢で最多なのが,Japan Taxi(旧全国タクシー)です。台数順に,石川交通(名鉄系),大和タクシー富士タクシー近鉄タクシーをカバーします。

なお,大和タクシーは,東京の大和自動車とは無関係で,アプリでは東京無線アプリとも提携,東京無線のチケットでの支払いもできる関係です。

郊外の施設,鮨店,温泉は2000円超

金沢駅兼六園口(東口)からタクシーで2000円を超える簡単な目安は,上の表を超えて,周遊バスのルート外側といえます。

バスが少なく,タクシーが現実的な以下の目的地で,小型料金(深夜は別途割増し)の目安をあげます。距離が長いため,時間帯と渋滞の程度で,上下数百円ほど変動します。

金沢港口から

兼六園口から

兼六園口からが近い目的地は,兼六園や21美からの方がさらに近く,いずれも金沢駅からよりも400円ほど安く着きます。

郊外からの帰りは呼び出しに

以上のような,金沢駅から2000円を超えてくる郊外では,昼でも流しはいません。帰りは,前述のアプリJapan Taxiか電話で呼び出しを。

大きな旅館などは特定会社で割引の設定も

なお,郊外の旅館など,タクシーが毎日何度も呼ばれるお店では,特定のタクシー会社と定額割引の契約を持っていることがあります。

それで,帰りは,アプリより先に,旅館やお店に相談するのがよいでしょう。

たとえば,犀川温泉・滝亭では近鉄タクシーと契約があって,旅館がタクシーを呼び出すと,帰りに定額割引が適用されます。この場合も,個人でアプリで呼んでしまうと,その適用にならないことがあるので,ご注意を。

小松空港は1万円超,予約で定額割引も

さらに遠い小松空港は,金沢駅から10880円+高速料金780円(空港公式サイト)。市内の出発地とインターまでの混雑状況で,かなり上下します。

また,上得意となる企業や旅館等では,事前の契約で割引を受けているところもあります。

たとえば,近鉄タクシーが前日までの予約を条件に定額割引を設定。金沢駅周辺からは8700円プラス高速料金と,かなりお得です。

クレジットカード利用可能車も増加

クレジットカードが利用できる車も,Japan Taxiアプリで呼べるタクシー会社を中心に,増えています。

台数の多い会社では,石川交通(名鉄系),大和タクシー富士タクシー近鉄タクシーです(台数順)。

Suicaなどは石川交通や大和などで利用可に

SuicaやPASMO,ICOCAなどの導入も進んでいます。はじめての導入は,石川交通の金沢・加賀エリアで2016年9月1日から。ここは名鉄系のため,そのICカードmanacaなら,名鉄のμstarポイントがたまります。

その後,Japan Taxi Walletをタブレットで導入した大和タクシーや富士タクシーなどでは,Suicaやクレジットカードだけでなく,主要なQRコード決済も利用できます。

渋滞:連休の午後などの金沢駅方向で

渋滞が起きやすいのは,観光客と買物客の帰りが集まる,土休日の午後の金沢駅方向です。平日でも,通勤・通学客も金沢駅に向かう夕方は,流れが悪くなります。

逆方向になる,金沢駅から観光地や郊外の温泉方向は,流れが分散しておおむね順調です。

例外として,繁華街の香林坊や21美のある広坂周辺は,イベント時に渋滞。桜の花見の時期の休日では,兼六園下を先頭に周辺が大渋滞します。

連休の帰り,金沢駅方向では,時間で上の表の平常時の倍くらい,料金で数百円増しまでの余裕を。最混雑となる大型連休やお盆・年末年始の帰りピークでは,駅へ帰る時間に,1時間見ておくのが安全です。

渋滞は金沢駅先頭に武蔵ヶ辻から香林坊・橋場町へと波及

大型連休などは,金沢駅へのバスルートが次の順に渋滞します。

金沢駅周辺が詰まる。

車線の少ないリファーレ前を超えて武蔵ヶ辻(近江町市場のある交差点)まで車が繋がる。

武蔵ヶ辻の信号が青でも,香林坊(21美や長町武家屋敷近く)や橋場町(ひがし茶屋街近く)からの車がほとんど流れなくなる。

これが悪化する,大型連休の終盤の午後などは,香林坊や橋場町から金沢駅まで車がつながってしまうことがあります。すると,信号が青でも数台しか流れなくなり,結局歩くほどの速さです。

たとえば,香林坊から金沢駅まで車なら12分くらいのところ,30分という事態も,最混雑期には経験します。実は,香林坊から金沢駅は道のりで2.0kmで,徒歩でも30分で着くのにです。

平日昼なら主要観光地から金沢駅まで30分で余裕だが…

何もない平日の昼なら,バスはダイヤから数分遅れまでで流れています。

金沢駅までの帰り,武家屋敷最寄りの香林坊,21世紀美術館最寄りの広坂,ひがし茶屋街最寄りの橋場町(金城楼向かい)から30分前で余裕です。

しかし,大型連休などの帰りが集中する時間帯では,リスクがあります。大型連休の帰り,金沢駅へ向かうなら,バスだとそれぞれ1時間前が安全です。

流れない武蔵ヶ辻を避ける抜け道など

そういうときでも,タクシーなら以下のような抜け道があって,臨機応変に使われます。

香林坊から金沢駅へ:
南町→玉川公園前→玉川公園西→英町→六枚町→金沢駅

ひがし茶屋街から金沢駅へ:
浅野川大橋北詰→一方通行→小橋→彦三町→安江町北→右側の一方通行から此花町→金沢駅

兼六園下から金沢駅へ:
金沢地裁前を左脇の一方通行へ直進→検察庁前→大手堀交差点の1つ先を右折→一方通行で,武蔵ヶ辻手前へ

21美から金沢駅へ:
広坂→広坂北左折(いもり堀脇道)合同庁舎前→商工会議所角→南町→香林坊からのルートへ

とくに21美から金沢駅へは,混雑する繁華街の香林坊交差点をショートカットするので,渋滞時ほどタクシーとバスの差が付きます。

駅手前のリファーレ前から大渋滞なら,降りて徒歩6分

市の中心部から金沢駅へのタクシーは,武蔵ヶ辻→リファーレ前→駅正面左折と進むのがふつうです。

このリファーレ前から駅正面を左折するレーンは1車線。その先,兼六園口(東口)タクシー降り場への進入が右折信号です。対向の直進車は多く,切れ目がない渋滞の場合は,1サイクルで数台しか駅に入れません。

大型連休の帰りなどで,リファーレ前あたりで車が歩く速さになってしまったら,そこで降りて駅まで歩くのもあり。金沢駅兼六園口まで徒歩6分ほどです。

県立音楽堂脇やアパホテル金沢駅前脇にも進入可

駅兼六園口正面の渋滞を避けたいなら,リファーレ前を通らずに,六枚町や,北陸線の線路西側脇の中橋高架下・広岡東から高架脇の道を駅に向かって進んだ方が早いこともあります。

ANAクラウンプラザホテルと県立音楽堂の間の道や,県立音楽堂と駅の間の道,金沢港口のアパホテルに入る脇道にも進入はできます。ただし,駐車禁止(駐停車禁止ではありません)の場所で,車から降りる場合だけです。

金沢駅周辺で早く降りたいときは,そう相談すると,ルートによって回避策があるかもしれません。

*1:兼六園桂坂口からひがし茶屋街へは,桂坂口の一方通行がひがし茶屋街と逆方向になっていて,大きく迂回した経路になります。
 桂坂を徒歩で兼六園下交差点まで降り,観光物産館付近から乗車すれば,6分,860円ほどで到着します。

*2:兼六園の別の出入口である真弓坂口と21世紀美術館は,広坂交差点の対角線上で,徒歩3分です。
 兼六園から21美へ進みたい場合,兼六園を桂坂口→真弓坂口と抜けるように散策するのがおすすめです。

*3:兼六園の別の出入口である真弓坂口は,21世紀美術館から見て広坂交差点の対角線上で,徒歩3分です。
 21美から兼六園へ進みたい場合,兼六園に真弓坂口から入り,桂坂口へと抜けるように散策するのがおすすめです。

*4:たとえば,ひがし茶屋街は江戸時代からの地割りのままで,車両進入規制のない周辺部でも,車1台でぎりぎりの道幅です。写真は,蜜菓子店・奈加川の前ですが,この路地を一発で曲がらないと,金沢で流しのタクシーはできません。
金沢のひがし茶屋街の狭い路地を曲がるタクシー  車幅の広い車が,交通規制の情報だけのナビで,ここに突っ込んで,脱出に難渋しているのをたまに見ます。この地域は景観保護のために,細街路を残してあるので,自家用車での無計画な進入は避けたいところです。