北陸新幹線で行く,はじめての金沢

お庭,お菓子,お魚,お酒が揃う城下町をまわるため,金沢出身・東京在住者が往復しながらヒントを書いていきます。

北陸新幹線の携帯:かがやき号では東京から約70分,長野周辺の約13分,金沢から約35分で通信可能

現在使える区間(2018年3月31日~)

記事を書いてから工事は進展し,現在使える区間は以下のとおり。

北陸新幹線で携帯・スマホで連続して通信できる区間

東京からは,軽井沢を越え1駅目,佐久平を過ぎ八重原トンネル東側まで。上田駅の少し手前です。その後,長野駅到着6分前から,停車2分を含んで,5分後までが目安。

次にまとまった区間は,黒部宇奈月温泉―富山―金沢です。厳密には,新潟・富山県境のトンネルを出たところから。時刻の目安は,金沢着の約35分前,富山着の約16分前です。そこから終点金沢まで,連続通信ができます。

景色で言うと,金沢方向でいえば,長い黒部川の橋梁を渡る手前から。左側に屏風のような立山連峰,車窓右側遠くに日本海が見えれば,その先ずっと使えます。

現在もトンネル内工事が進展中

トンネル内の工事は,2016年6月に高崎—安中榛名,2017年12月に富山—金沢,2018年3月5日に黒部宇奈月温泉—富山,3月31日に安中榛名―軽井沢―上田(手前)が完成。当初計画より遅れつつも,進んでいます。

詳細は,富山県内の工事と長野県内の工事のプレスリリースなどから,たどれます。

以下の記事は,2018年3月31日以降の状況に改めています。

高崎以西のトンネル内に基地局はなかったが‥

北陸新幹線には,長野まで開通時代からずっと、(大宮までの東北新幹線との重複区間を除き)トンネル内の基地局がまったくありませんでした。これは上越新幹線や,他の整備新幹線のほとんどの区間(東北の盛岡以北や九州の新鳥栖以南)と同じです。現在は,国の補助が付いた区間ごとに工事中で,前述のように逐次完成しています。

それで,スマホがだめとよく言われますが,地上を走る明かり区間はほとんどが圏内です。トンネル外なのに電波が通じないところは,下の計測ではありませんでした。

何度も往復して,どこなら通信できるかわかってきたので,マップとともに記事にしておきます。なお,キャリアはauですが,他のキャリアも状況は同様でしょう。

このGoogleマップは,かがやき523号で,窓ガラスにスマホをあて,山旅ロガーのGPSと電波記録機能を使って実測したもの。計測間隔はアプリ任せの最短です。便利なツールを無料で提供されている作者の方に感謝します。

時刻は,東京駅発車時刻からの経過時間:分:秒に換算してあります。オレンジの点が,GPSで位置が特定できて,電波が確認できたところ。電波の確認は,山旅ロガーの仕様で,AndroidのNetworkInfo#isAvailable()を基準としています。

かがやき523号は,東京駅から金沢駅まで2時間33分のダイヤ。かがやき号の中でも,時間帯により到達時間に数分ほどの差があるので,実際に乗車する列車がその点を通る時刻は,最寄りの停車駅の時刻表をもとに補正してください。

また,Googleマップは,拡大して周囲の地形との関係がわかるように,航空写真モードにしてあります。

東京駅から金沢駅までで携帯・スマホが使える区間

時間は,上野・大宮・長野・富山のみ停車のかがやき号が基準です。

現在は軽井沢を過ぎても安定通信が続き…

東京から大宮までは東北新幹線と共用で,わずかなトンネルも中に基地局があって通信可能です。地下ホームに潜る上野駅の周辺と,都県境手前の赤羽台トンネルも連続して通信できます。

その後,大宮で東北新幹線と分かれた後は,関東平野をほとんど高架で北西に進むため,トンネルがまったくありません。通勤利用も多い高崎までは,開業時から確実に通信できていました。

高崎駅通過後,上越新幹線との分岐器通過のために160km/hまで減速して,景色が次第に山がちになります。そこから,全国の新幹線で最大の登り勾配に向かって,モーター音が大きくなります。

以前はこのあたりで,通信を断念したものですが,この先のトンネルは基地局工事が2016年6月に安中榛名駅まで完成。さらに,軽井沢を越えた佐久平の先まで,2018年3月31日から基地局の運用が開始されました。

そこで,現在では軽井沢を越えた区間まで,安定して通信できます。

東京から上田駅手前まで約70分は通信可能

軽井沢駅を過ぎて,右側に浅間山が遠く見通せる雄大な景観。

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以前は,ここまで通信が途切れていましたが,現在は東京から連続通信です。

なお,軽井沢駅前後で大きく減速するのは,軽井沢の観光需要に応えるために,在来線駅併設のルートに変更され,勾配とカーブがきつくなったからです。しかし,今となっては,かがやき号は全列車通過。経緯がわかる記事をリンクしておきます。

北陸新幹線の高崎−軽井沢間の線路選定

この先の通過駅佐久平を越えて,上田の手前まで,トンネル内工事が2018年3月31日に完成しています。場所では八重原トンネル(東側)までですが,山間部で目標となる建物等がありません。東京からかがやきで,約70分と記憶するのがよいでしょう。

長野駅到着6分前から,停車2分,発車5分後まで

その先,全列車が停車する長野駅の前後は,盆地をトンネルなく進んでいて,前後通して13分ほど通信可能。長野発着の時刻を調べて準備しておけます。長野で乗務員が,JR東日本から西日本へ交代するため,2分の停車時間があるのも活かせます。

発車後は,千曲川を渡ってすぐトンネルに入ってしまい,千曲川を目標にしていると送信が間に合いません。左側に新幹線の車両基地,右側にゴルフ練習場が見えたら,もう終わりです。

この後の通過駅である飯山,上越妙高,糸魚川も,両側のトンネルまでが短く,前後あわせて2分ほどの通信時間です。保存が必要な作業はおすすめできません。

富山駅到着16分前から連続通信区間へ

そこから先は,2017年12月に富山・金沢間,2018年3月に黒部宇奈月温泉・富山間の工事が完成しています。結局,連続して使えるのは,黒部宇奈月温泉の長野よりから,金沢までです。その時刻は,富山駅到着16分前,金沢駅到着35分前が目安で,ダイヤから逆算して作業をはじめると無駄がありません。

そこから終着・金沢まで35分は連続通信可能

以前は,通信が途切れた富山・石川県境も,現在は工事が完了。連続して通信ができます。石川県内の短いトンネルをいくつか越え,はるか右奥に金沢医科大学とサンセットブリッジ内灘,手前にイオン金沢店が見えてきたら,金沢平野です。到着まで5分あまりです。

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到着後はホームのテーブル付き椅子が使える

幸い,金沢駅の新幹線ホームには,下の写真のように,サイドテーブルのある,わりとゆったりした椅子があります。この椅子は富山駅など,延伸したJR西日本区間で同じです。終着駅で,到着ホームの椅子は空いていますから,送り損ねたものはそこで改めてどうぞ。

金沢駅・新幹線ホームのサイド・テーブル付きの椅子

また,ホーム下になる新幹線改札内中2階にあるセブンイレブンには,イートイン用のカウンター席が数席あります。ただし,乗る前に使う人が多く,帰り客の多い午後から,満席ぎみです。

駅ナカ・カフェはRinto,あんと西に複数,あんとに1店

テーブルで作業を続けたいなら,新幹線改札を出ると,駅ビルのモール・金沢百番街にカフェが複数(リスト)。

カフェが多いのは,改札正面のRinto奥で,タリーズを含むカフェが4店。また,金沢港口側・あんと西には,和カフェを含んで4店。

一方,改札を出て左へUターンすると入口のある,あんとは,デパ地下タイプのおみやげもの売場と奥のレストランがメイン。手頃なカフェは,1店だけです。

実は,兼六園口を出て正面のエスカレータで地下へ下りた広場右側にも,無料で使えるテーブルと椅子があります。ただしそこは,冷暖房のない空間です。

一部に電源のあるスターバックスは兼六園口出て左すぐ

最寄りのスターバックスは,兼六園口(東口)を出てすぐ左。バス乗り場の2番乗り場付近に入口のある金沢フォーラス1階と6階に,2店舗です。1階カウンター席と,6階の一部に電源があります。

駅近にマクドナルドはなく,ファミレスが2店

意外なことに,マクドナルドは,駅徒歩圏にありません。手頃なファミレスなら,近い順に,サイゼリヤ金沢駅西口店が駅金沢港口出て左すぐ,ABホテルのビル2階。ガスト金沢駅前店が兼六園口を出て右に進み,ANAクラウンプラザホテルを越して,東横インの手前,駅から徒歩5分ほどです。

今後の工事はトンネル内に新たな回線が必要

以上の苦労なく,トンネル内で携帯がつながるためには,そこに電波を届けられる位置に基地局が必要です。これはWi-Fiでも同じで,かりにルーターを列車に設置しても,トンネル外とつながる上流の回線が必要です。

では,乗務員はトンネル内でどうして指令所と交信できるのかといえば,列車無線という業務用の回線があるから。しかしそれは,運行に必要な各種信号と交信の音声用の規格で,現在でも64kbpsです。多数の乗客の通信をのせるには,容量が圧倒的に足りません*1

短いトンネルには,電波を外から中へ飛ばす基地局を

工事で比較的簡単なのは,数百m程度のトンネルです。そこでは,指向性の強い基地局をトンネルの入口に置いて,トンネル内部の可能なところまで電波を飛ばす改良が,早い段階から進められています。下のKDDIの記事にあるトンネルは,上の写真の金沢駅周辺より少し東京寄りの,丘陵を抜けるものです。

上のGoogleマップの航空写真で,トンネル内のように見えるのに,電波の記録があるところは,そういう工事が効いています。そうしたトンネル出入口付近の基地局の増強は,現在までに完了しています。

長大トンネルには光回線の引込みとトンネル内基地局

一方、外から電波を飛ばすことに限界のある,長大トンネルでは,内部まで通信ケーブル(新幹線では光ファイバー)を引き込み,トンネル上部に数多くの基地局を敷設する工事が必要です。それは,電波を管轄する総務省の外郭団体が,億円単位の公的資金を投入して,はじめて進められる事業です。

2020年度に全国の新幹線全線完成が目標で,現在も工事中

大目標としては,2020年の東京オリンピックまでに,全国の新幹線全線での携帯・スマホの通信を可能とする方針と報じられています。それまで,年単位の時間がかかる理由は,トンネル内では,新幹線が走らない午前1時ごろから5時ごろまでしか工事ができず,しかも現場の多くは山間部だからです。

トンネル内の工事概要と予算規模については,総務省の地方部局である関東(群馬),信越(長野・新潟),北陸(石川・富山)各総合通信局ごとに,以下で公式の発表がされています。

総務省関東総合通信局信越総合通信局北陸総合通信局

*1:運転上の信号や指令所と乗務員の通話に使われる列車無線は,もともと全線で通信可能です。これは,トンネル内を含め全線に敷設されている,電波を漏洩する仕様の同軸ケーブルを利用しています。
 しかしそれは,音声と制御用の信号をやりとりする通信速度しかなく,なんと64kbpsです!Mbpsではありません。スマートフォンのLTEは,現在100Mbpsを超えていて,その1万分の1以下の速度しか,既存の列車無線では対応できない計算になります。むしろ現代では,64kbps程度で,非常時も含めて,新幹線の制御用の信号や音声の交信がされていることに,驚きます。
 それで,新幹線のトンネル内で乗客が持ち込む多数の携帯電話をふつうに通信させるには,大容量の光ファイバー回線を新たにトンネル内へ引き込んで,トンネル上部に,基地局を短い間隔で設置していく,面倒な工事が必要です。