北陸新幹線で行く,はじめての金沢

お庭,お菓子,お魚,お酒が揃う城下町をまわるため,金沢出身・東京在住者が往復しながらヒントを書いていきます。

安全・安心な金沢旅行1:空いた新幹線と観光地,ライブカメラで現在の混雑がわかる

新幹線と観光地は空いて安全に

新型コロナウイルスで,海外旅行が当分できない現在,国内の旅先の混雑はどうなっているのでしょうか。

現在の金沢への北陸新幹線は,以前とは一変して,混雑がありません。それでも車体やシートの間隔は,客の多い東海道新幹線と同様です。新幹線の席配置は航空機より広く,空いた新幹線一本で着くのは,比較的安全な移動といえます。

金沢観光の定番は,兼六園・金沢城・茶屋街などの街歩きで,多くが屋外。もともと感染のリスクはほとんどありません。さらに,外国人観光客がほぼいなくなり,以前よりも空いています。

ホテルは駅徒歩圏に多数。観光地も周遊バス10分台でつながり,徒歩やレンタサイクルまちのりも使えます。現地での移動が短いのも,安全と安心のポイントです。

では,現在の金沢は,混雑なく観光できそうか,3つのライブカメラが役立ちます。

1. 金沢駅鼓門(配信:金沢市)

最初は,SNSでもよく見る金沢駅兼六園口にある鼓門つづみもんです。

向かって右側がバス乗り場,左側がタクシー乗り場です。観光客は,この鼓門をバックに写真をとる方が多く,その人数から,街中の観光スポットの混雑も推測できます。

カメラは約13時間さかのぼれるので,首都圏や関西を朝出発した列車が到着して,観光客が降りてくる午前11時台あたりが見どころとなります。そこが入り込みのピークです。

以前はグループ旅行の写真撮影が続いていましたが,現在は,人の集まりがわからないほどです。大都市のターミナルと比べれば,ずいぶん安全といえます。

2. 兼六園(配信:金沢市)

次は,金沢で観光客が最も多い兼六園で,撮影スポット徽軫ことじ灯籠の前です。

配信は開園時間だけですが,このカメラも約13時間さかのぼれます。それで,赤のスライドバーを左に戻していくと,直近の開園時の状況がわかります。観光客のピークは,午前11時から正午と,午後1時から3時あたり。

ここは,兼六園でもっとも絵になるところで,以前なら写真を撮る人の列ができていました。しかし,現在は土日でも列はなく,人の間隔が開きます。それなら,広い園内の人の密度はさらに低く,安全な散策が楽しめます。

3. 21世紀美術館(配信:北陸放送)

金沢観光の定番となった21世紀美術館も,お天気カメラの遠望に入っています。

中央左に広がる円形の建物が,21世紀美術館,その向かいには,大正13年の建築をリノベートして,フレンチのポール・ボキューズが入るしいのき迎賓館,その奥は金沢城の石垣と続く観光エリアです。

中央やや左遠くには,最高層のホテル日航金沢が見通せて,そこが金沢駅兼六園口(東口)。そのはるか遠くが,日本海の水平線です。

21美右側の本多通りを周遊バスが通る

21美へのアクセスの1つとなる周遊バスの乗り場が,右側を通る本多通りにあります。来訪客が多ければバスの乗降も長くなり,本多通り自体が渋滞気味になります。順調な流れなら,ふだん通りの入りと考えてよいでしょう。

以上のライブカメラで,今金沢へ行くとどんな混雑かがわかりますが,より正確な,これまでのデータをまとめておきましょう。

北陸新幹線は前年比76%減(20年6月)

北陸新幹線の乗客ですが,2020年6月は前年同月比76%減*1。通常の約1/4の埋まり方で,席を選べば,隣席は十分空けられます。これは,東海道新幹線と比べて,ビジネス客が少ないからです。

安全のためには,窓口や券売機に並ばずにすむeチケットがあり,スマホのシートマップから席を選択,改札入場前なら変更もできます*2

さらに安全を求めるなら,席の間隔の広いグリーンや,大きなバックシェルで斜め後ろからも守られるグランクラスがあります。それは別記事としましょう。

兼六園は前年比78%減(20年観桜期)

観光スポットの状況では,金沢で観光客が最も多い兼六園が,3~4月の花見の無料期間で前年比78%減。その後のデータが待たれます。兼六園は屋外の広い庭園で,感染リスクはもともと極めて低いのですが,花見の宴会の自粛と,外国人がいなくなったことが響いています。

21世紀美術館は1日平均83%減(20年6月)

観光客が次に多い21世紀美術館は,2020年6月で,前年同月比93.5%減。これは,カウンターの感染防止工事などで6月18日まで休館して,19日から部分開館,27日から全館開館としたからです。

6月の開館日が2019年は26日間,2020年は10日間と考えると,1日平均では83.0%減で,これが実態に近い数字でしょう。

現在は,日時指定チケットを前売りしているため,以前の待ち行列はなくなりました。入館者が常時1000人を超えない範囲で,当日券も販売されています。

1分平均2.36人と安全な入館者数に

6月の1日平均入場者は1135人で,単純に1分平均にすれば2.36人。これは,大都市の商業施設より,はるかに低い密度で,この客数で感染は起きないといえるでしょう。

なお,感染防止対策として,入館時には1人ずつサーモグラフィーで検温しています。レアンドロのプールの下は,チケット購入者に時間指定の予約券を配り,1度に5人,5分限定で入れます。

いつか行くなら,空いている時に行こう

以上のように,外国人観光客がほぼいなくなったことで,現在の金沢は混雑のない状況です。連休などで,局所的に混雑しても,観光スポットの多くは屋外なので,すぐ他へ移動できるでしょう。

感染終息まで年単位になることがわかってきた現在,近場で少人数の息抜きの機会は必要です。いつか行くなら,空いているときが最も安全。その検討に,ライブカメラと混雑状況のデータが役立ちます。

*1:JR西日本「月次ご利用状況」による,JR西日本区間(上越妙高ー金沢)の乗客数です。

*2:eチケットでも,早割購入割引(トクだ値など)の運賃は,変更時点で発売中の運賃への変更となり,その差額が求められます。変更は,発車4分前(かつトクだ値は22時54分)までスマホだけででき,券売機へ寄らずに改札へ直行できます。