北陸新幹線で行く,はじめての金沢

お庭,お菓子,お魚,お酒が揃う城下町をまわるため,金沢出身・東京在住者が往復しながらヒントを書いていきます。

ひがし茶屋街を見通す2階に和カフェの新店・波結(はゆわ)

金沢の写真の定番・ひがし茶屋街の通りを正面に

金沢旅行の写真として,兼六園のことじ灯籠,金沢駅の鼓門と並んでよく登場するのが,ひがし茶屋街のこの風景。

ひがし茶屋街のメインストリートを和カフェ波結(はゆわ)から眺める

古くは江戸時代からの風情ある茶屋建築が,奥まで両側に見通せます。火除けの役割もあるこの広見が,ひがし茶屋街でも人通りが最も多い場所。新幹線開業2年目,2016年5月の平日でも,散策と写真撮影の旅行者が途切れません。

ところで,これはどこから撮ったのかというと‥

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屏風状の簾戸越しに,ひがし茶屋街を眺められるテーブルには,抹茶パフェ。眺めのある食べ物の写真が趣味ですが,室内側が暗くなってしまうので,改めてパフェだけを。

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開店したのは和カフェ・波結はゆわ。ここから一つ北側の路地にある工芸品店・縁煌えにしらが出す2店目です。

抹茶アイスは定番として,抹茶をまぶしたわらび餅や白玉を添えています。奥には抹茶ブラウニーで,さらに甘栗をトッピング。ソフトクリームで覆わないのが,かえって新しく,もふもふ,もちもち,かっしりを,アイスを溶かしつつ楽しめます。

せっかくなので,上生菓子とお抹茶のセットも。

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遊び心のある金のプレートは,工芸品店ならでは。上生菓子は,加賀市の山海堂さんのものとのこと。

後日,再訪したときは,新メニューとして,アイスクリームに抹茶をかけて楽しむ,抹茶アフォガートが登場していました。

金沢・ひがし茶屋街の和カフェ波結(はゆわ)の抹茶アフォガート

1つの町家建築に2つ別の店

店の外観はこのような感じ。

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和カフェ・波結は右手に進んで2階にテーブル席。先ほどの写真は,2階のレトロなガラス戸越しの風景です。1階にも窓向きカウンター席が少しありますが,道行く人が多く,やはり眺めは2階から。ただし,テーブル席は窓側だけではなく,混み具合で眺めの良さも変わります。

実はこのお店,ひがし茶屋街で統一されている看板の行灯が,斜めに2店分かれています。

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1棟の町家建築に2軒のお店が入っていて,しかも両方とも和菓子とお抹茶を揃えているという変わったつくり。間違えないようにご注意を(というか自分が間違えた)。左手奥は,和菓子とお抹茶のある別の新店,菓舗Kazu Nakashimaさんです。

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そちらは,兼六園下交差点すぐの老舗和菓子店・中島の新ブランドと和カフェということで,そのうち機会があれば書いてみます。

地元ではコールドパーマで通じていた場所

こんな好立地が2016年にようやく新店なのは,コールドパーマの看板がかかっていた,歴史ある「さくらい美容室」の場所だから。ひがし茶屋街で,この通りを振り返る構図で撮影されたことのある方は,あの正面の場所かとわかるでしょう。少し前まで,Googleマップではコールドパーマの表記でした。その美容室は,反対側で営業を継続しています。

今はなきコールドパーマの看板は,ひがし茶屋街の奥から振り返って写真を撮ると必ず写るもので,検索すると昔の写真がたくさん出てきます。その場所が和カフェになったわけで,ひがし茶屋街でおそらく最後の好立地のお店です。

ところで,コールドパーマって何というのが,ここではじめてその看板を見た方の?だったのですが,現在のふつうのパーマがコールドパーマ。その昔,コールドでない,ホットなパーマがあって,その時代には新しいパーマの方法ということで看板にされていました。

平日でも人が途切れないひがし茶屋街

2016年5月の平日,木曜日の午後2時台に,何枚か写真を撮ってみましたが,混んでくるとこんな感じです。新幹線開業2年目でも,兼六園や21美に続く目的地として定着しているようです。

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写っているのはこの範囲に150人くらい。新幹線開業前は,平日昼なら,この範囲全部で数人程度の人通りだったはず。もっとも,店に入る人は歩いている人の一部で,店内では,お茶や買い物とも,ゆとりがあります。新店も,周辺部までじわじわ増えています。

その頃は,通行中に写真を頼まれても,茶屋建築の一棟全体を背景に,誰もかぶらない写真がすぐに撮れました。今では,写真にも工夫のいる人通りです。

カメラが少しかがんで人物と家並みを上向きに撮ると,周囲の人は構図の下に消えます。全体の写真とは別に,カメラと人物とも建物に近づいて,斜めに奥を見通す構図もあり。絞りが変えられるカメラなら,背景の人通りをぼかす方が自然でしょうか。

じっくり写真なら,別の路地や主計町も

写真が撮りにくければ,一本路地を変えると,人のかぶらない写真がまだまだ撮れます。街歩きは過去記事に。

こちらは1本南側の路地で,夜はバーになる,そばの武右衛門の前。

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さらにクランク状に進むと,工芸品店くるみやと,ランチのあと,夜は午前まで営業するカフェバー粋蓮の前。

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さらに奥へ進むと,午前3時ごろまでやっている茶房&BARゴーシュの前。

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振り返ってクランクを見通すと,ひっそりとした佇まい。

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こちらは,通りから1本北側の路地の奥,和菓子店・森八が出す,陶器の販売も兼ねた和カフェ「うつわの器」前。

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浅野川大橋を渡って大通りの反対側まで5分ほど歩けば,主計町かずえまち茶屋街で,日本料理店・嗜季しきの前。

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片側が浅野川と並木になる景観も,また独特です。