Googleマップが金沢のバスダイヤを完全収録したため,2017年2月に大幅改訂しました。
周遊バスと兼六園シャトルは紙1枚で十分
観光用の路線である周遊バスと兼六園シャトルの情報は,1枚の時刻表付きマップ(北陸鉄道)にまとめられています。観光客数で金沢の15位までに入るようなメジャーなスポットは,すべてこの路線で行けます。 具体名は以下の別記事を。
ただし,街中を大きく回る周遊バス以外に,一般の路線バスの方が速かったり,本数が多く,空いている区間があります。たとえば,周遊バスが大きく迂回する,武蔵ヶ辻・近江町市場↔橋場町(ひがし茶屋街最寄り)などです。
一般の路線バスは,北陸鉄道の他にJRバスやまちバス(土休日限定)もあって,系統が複雑。一枚の表にはまとまりません。
複数のバスを一括検索なら金沢バスなび
そこで,観光用のバスも含め,一般の路線バス(北陸鉄道,JRバス,まちバスなど)のダイヤを一括検索できるサイトが,金沢市が運営する「金沢バスなび」。ダウンロード不要のウェブアプリで,スマートフォンではホーム画面に追加しておくと楽です。
ダイヤを選ぶとバス停との徒歩ナビも
便利なのは,乗るバスを選ぶと,バス停と観光スポット間の徒歩ナビが付いていること。交差点の周囲に複数の乗り場があるときなども安心。乗るバスをクリックすると,徒歩ナビ画面へのボタンが右に現れます。また,バスに乗らずに全部徒歩のルートとの比較もできます。
金沢駅や商業施設も観光地のカテゴリーに収録
出発や目的地として,現在地または観光地だけを選べるシンプルな仕様のため,意外とはまるのが,位置情報がとれない端末で,金沢駅などを始終点とする場合。実は,金沢駅自体も観光地カテゴリーに入っていて,
観光地>エリア>金沢駅周辺>金沢駅
と選べます。
金沢駅では一部の金沢港口(西口)発便に注意
なお,金沢駅では,観光地向けの多くのバスは兼六園口(東口)からですが,一部に金沢港口(西口)からのバスがあります。金沢バスなびは,両方のバス乗り場を出るバスをあわせて,目的地の到着時刻順でリストされる仕様。そのため,乗り場の読み違いには注意を。兼六園口と金沢港口の両乗り場間は,コンコースを直進して通り抜けるだけで,徒歩3分くらいです。
1日乗車券の利用可は★マーク
金沢バスなびには,JRバス,まちバスのほか,コミュニティ・バスの「ふらっとバス」までも収録されていて,漏れはないようです。1日乗車券が使えるバスには,★マークが付いています。一方で,JRバスとまちバスではSuica,ICOCAなどが使えますが,とくに表示はありません。バスごとに使えるカード・チケットは,次の別記事の表へ。
金沢バスなびは,複数のバス会社のダイヤを収録していて,ダイヤ改正が反映されるのが,過去には数日前になったこともあります。遠い将来の日付での検索は,直前の再確認が無難です。
メジャーな乗換案内ではGoogleマップがほぼ完全収録
全国対象の乗換案内アプリやサイトでは,市内で使えるバスの収録が完全ではありません。金沢のバスで旅行者にも利用が多いのは,北陸鉄道バスとJRバス,まちバスです。その他に中心部をこまめに回るのが,コミュニティバスのふらっとバスです。
有力な検索サイトごとの収録範囲は以下の通りです。後で書く北陸鉄道のアプリも比較しています。
検索アプリ 検索サイト |
北陸鉄道バス | JRバス | まちバス 土休日 のみ |
ふらっと バス |
|
周遊バス 兼六園シャトル |
その他 路線バス |
||||
Googleマップ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
乗換案内 | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
NAVITIME auナビウォーク |
○ | ○ | ○ | × | ○ |
Yahoo!路線 駅すぱあと |
× | ○ | ○ | × | × |
駅探 | × | × | × | × | × |
北陸鉄道アプリ | × | ○ | × | × | × |
金沢バスなび | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
このほか,イベント等のたびに,おもに北陸鉄道が運行する臨時バスは,北陸鉄道の案内ページに掲載されます。上のアプリや検索ソフトの対象ではないため,事前に準備してください。
以前から使えたジョルダンの乗換案内をGoogleマップが超えた
収録路線がもともと多かったのは,ジョルダンの乗換案内で,中心部を地元客向けに回るふらっとバス以外は収録されていました。
2017年になってGoogleマップが北陸鉄道の路線バスを一挙に収録し,(イベント対応の臨時バスを除いて)完全な内容になりました。金沢バスなびにあってGoogleマップにないものは,同一名バス停で乗り場が複数に分かれるものの位置と,1日乗車券の使用可否,最寄り観光スポットの説明ぐらいです*1。
そのほか,NAVITIMEは,100円のため利用者の多い,土休日限定のまちバスが未収録で,平日なら使える内容です。
Yahoo!路線検索は,観光向けの周遊バスと兼六園シャトルが未収録
よく使われるYahoo!の路線検索は,現在でも観光向けの周遊バスと兼六園シャトルが未収録です。北陸鉄道の一般路線バスのダイヤだけを収録したからでしょうが,これでは観光向けに頻発している路線がまったくない検索結果で,使えません。観光客が乗らない路線は概ね出力されるので,一見使えそうな出力結果なのもくせ者です。
他のサイトやアプリも,上の表のように収録が不完全で,利用時は注意を。
金沢駅では観光路線と一般路線の発車時刻を表示
金沢駅兼六園口(東口)では,金沢バスなびに収録されている時刻表情報などを利用して,北陸鉄道,JRバスを含む複数バス路線の発車時刻を表示しています。
ただし,観光路線の情報は左,一般路線の情報は右と分けて表示していて,目的地到着時刻順に両方をソートしているわけではありません。
たとえば,右上パネルトップの兼六園への案内には,15:40発東部車庫行を出してますが,それよりも左上パネルのトップにある15:30発の兼六園シャトルが早く着きます。到着時刻を正確に知りたければ,金沢バスなびで検索する方が確かです。
観光地以外や市外へは北陸鉄道の時刻表アプリ
この他,金沢市外も含めた北陸鉄道バス全体の時刻表アプリとして,
があります。小松空港までのバスや能登方面,加賀温泉郷への特急バスも収録。区間からの時刻検索では,到着するバスの接近表示と,直前のバスで実測された所要時間が表示されます。いずれも,渋滞時にバスを待っていてよいか,の判断に使えます。
しかしなぜか,同じ北陸鉄道の運行でも,周遊バス,兼六園シャトル,ライトアップバスなどの観光向け路線は収録されていません。
もちろん,他社線である,JRバス,まちバスや,金沢市が運行委託している,ふらっとバスも非収録。また,他社共同運行の高速バスは,高岡や富山などの近距離でも,入っていません。
バスの現在位置はバス会社のサイトへ
土曜・休日,さらに連休の午後は,バスが遅延ぎみです。渋滞箇所とタクシーの検討は,こちらの記事の渋滞の説明部分に書きました。
周遊バス・兼六園シャトルは,北陸鉄道の専用サイトへ
北陸鉄道バスでは位置情報を確かめられるサイトがあります。このまま待てそうか,駅まで急ぎなら,タクシーを拾うべきか,判断に使えます。
観光用の周遊バス・兼六園シャトル・金沢ライトアップバス(土曜と特定日の夜のみ)については,
それ以外の一般路線バスは,上の北陸鉄道時刻表アプリの区間での時刻検索結果から,バス接近表示を選ぶと確認できます。
ほかに,ウェブサイトとしては,
があるのですが,現在ではスマホ対応ができておらず,実用性は乏しくなっています。
土曜・休日限定まちバスは,遅れを分単位で表示
土曜・休日のみの「まちバス」の位置情報は,
で,時刻表込みで見られます。この位置情報では,遅れが分単位でわかるのが便利。渋滞やバス全般の遅延の目安としても,役立ちます。
*1:同一バス停で乗り場が複数あるものとは,交差点の周囲に同じ名前のバス停が何カ所もあるとき,同じバスが交差点前と後のバス停のどちらもに停まる方式です。
たとえば,周遊バス右回りは,橋場町交差点前後にある,橋場町(ひがし茶屋街・主計町茶屋街)と橋場町(金城楼前)の2箇所に停車。兼六園シャトルは,兼六園下(観光物産館前),(石川門向かい)の2箇所で停車します。
このやり方は,目的地に近いバス停で乗り降りできる利便性がありますが,バス停の特定では誤解を招きます。たとえば,兼六園シャトルで兼六園下バス停で降りる,と待ち合わせをしても,お互いが違うバス停を考えていることがありえます。それで,はじめての方には説明がいるところです。