北陸新幹線で行く,はじめての金沢

お庭,お菓子,お魚,お酒が揃う城下町をまわるため,金沢出身・東京在住者が往復しながらヒントを書いていきます。

北陸新幹線の携帯:かがやき号では東京から約53分,長野周辺の約13分,富山平野ー金沢の約28分で利用可能

現在使える区間(2017年12月22日~)

この記事を書いてから工事の進展があって,現在使える区間は以下のとおり(時刻は,かがやき号基準):

  • 東京←約53分→安中榛名
  • 長野周辺13分間(ほか軽井沢などの各駅周辺2分ほど)
  • 黒部宇奈月温泉の少し富山より←約28分→金沢

東京からは,高崎を過ぎて1駅目,登りに入って,軽井沢の1駅手前の安中榛名まで。その後,長野駅到着6分前から,停車2分を含んで,5分後までが目安。

次にまとまった区間は,黒部宇奈月温泉から先です。ただし,駅周辺に短いトンネルが数カ所あって,それが切れたところから。時刻は,金沢着の約28分前からが目安。

場所で言うと,黒部川の次に大きな橋がかかる、早月川を渡るところ。金沢行では,左にスギノマシンの高層ビル,右の日本海近くに観覧車が見える地点からです。そこから金沢まで,連続通信ができます。

トンネル内の工事は,2016年6月に高崎・安中榛名間,2017年12月に富山・金沢間で完成。当初計画より遅れているものの,進んではいます。詳細は,リンク先のプレスリリースなどを。

以下の記事は,2017年12月以降の現状に改めています。

高崎以西のトンネル内に基地局はなかったが‥

北陸新幹線には,長野まで開通時代からずっと、(大宮までの東北新幹線との重複区間を除き)トンネル内の基地局がまったくありませんでした。これは上越新幹線や,他の整備新幹線のほとんどの区間(東北の盛岡以北や九州の新鳥栖以南)と同じです。現在は,国の補助が付いた区間ごとに工事中で,前述のように逐次完成しています。

それで,スマホがだめとよく言われますが,地上を走る明かり区間はほとんどが圏内です。トンネル外なのに電波が通じないところは,下の計測ではありませんでした。

何度も往復して,どこなら通信できるかわかってきたので,マップとともに記事にしておきます。なお,キャリアはauですが,他のキャリアも状況は同様でしょう。

このGoogleマップは,かがやき523号で,窓ガラスにスマホをあて,山旅ロガーのGPSと電波記録機能を使って実測したもの。計測間隔はアプリ任せの最短です。便利なツールを無料で提供されている作者の方に感謝します。

時刻は,東京駅発車時刻からの経過時間:分:秒に換算してあります。オレンジの点が,GPSで位置が特定できて,電波が確認できたところ。電波の確認は,山旅ロガーの仕様で,AndroidのNetworkInfo#isAvailable()を基準としています。

かがやき523号は,東京駅から金沢駅まで2時間33分のダイヤ。かがやき号の中でも,時間帯により到達時間に数分ほどの差があるので,実際に乗車する列車がその点を通る時刻は,最寄りの停車駅の時刻表をもとに補正してください。

また,Googleマップは,拡大して周囲の地形との関係がわかるように,航空写真モードにしてあります。

東京駅から金沢駅までで携帯・スマホが使える区間

時間は,上野・大宮・長野・富山のみ停車のかがやき号が基準です。

東京駅から安中榛名まで約53分は安定した通信

東京から大宮までは東北新幹線と共用で,わずかなトンネルも中に基地局があって通信可能です。地下ホームに潜る上野駅の周辺と,都県境手前の赤羽台トンネルも連続して通信できます。

その後,大宮で東北新幹線と分かれた後は,関東平野をほとんど高架で北西に進むため,トンネルがまったくありません。通勤利用も多い高崎までは,確実に通信できます。

高崎駅通過後,上越新幹線との分岐器通過のために160km/hまで減速して,景色が次第に山がちになります。そこから,全国の新幹線で最大の登り勾配に向かって,モーター音が大きくなります。

そこで,圏外になってもよいような準備を。この間の短いトンネルは基地局工事が2016年6月に完成していて,次の安中榛名駅までは安定して通信できます。安中榛名は地上駅ですが,両側がすぐトンネルで,そこを長野方向に通過後に通信が途絶えます。東京行では,安中榛名通過後は東京まで,安心して通信できます。

軽井沢駅通過前後の2分あまり

次のチャンスは軽井沢を減速通過する2分ちょっと。東京側からは急カーブに備えるかなりの減速の後にトンネルを出るため,準備しやすいです。かがやき号では,東京駅発車後59分後あたりから。

すでに書いてあるメール・SNSなどの送信ぐらいはできます。ただし,ここで新たな受信に返事を書いて送る余裕はありません。新しい作業は,はじめないのが無難です。以降の通過駅でも,減速しないものの2分ほどは使えます。

中軽井沢のあたりを過ぎて,右側に浅間山が遠く見通せるようになったら,またトンネルに突入して,通信は途絶えます。

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なお,軽井沢駅前後で大きく減速するのは,軽井沢の観光需要に応えるために,在来線駅併設のルートに変更され,勾配とカーブがきつくなったからです。しかし,今となっては,かがやき号は全列車通過。経緯がわかる記事をリンクしておきます。

北陸新幹線の高崎−軽井沢間の線路選定

この後の通過駅である佐久平と上田は,高速通過で準備ができず,安定して通信できるのは2分間ほど。保存が求められる作業はおすすめできません。

長野駅到着6分前から,停車2分,発車5分後まで

長野駅の前後は,盆地をトンネルなく進んでいて,前後通して13分ほど通信可能。全列車停車駅で,長野発着の時刻を調べて準備しておけます。長野で乗務員が,JR東日本から西日本へ交代するため,2分の停車時間があるのも活かせます。

発車後は,千曲川を渡ってすぐトンネルに入ってしまい,千曲川を目標にしていると送信が間に合いません。左側に新幹線の車両基地,右側にゴルフ練習場が見えたら,もう終わりです。

この後の通過駅である飯山,上越妙高,糸魚川,黒部宇奈月温泉も,両側のトンネルまでが短く,前後あわせて2分ほどの通信時間です。保存が求められる作業はおすすめできません。

富山駅到着8分前から連続通信区間へ

そこから先は,2017年12月22日に,富山・金沢間のトンネル内の工事が完成しています。冒頭のプレスリリースは,そういう案内ですが,黒部宇奈月温泉・富山間の大部分は平野部を高架で進んでいて,トンネル内の工事前から通信ができています。結局,連続して使えるのは,黒部宇奈月温泉の富山よりから金沢までです。

なお,富山平野は,地図では黒部宇奈月温泉駅から西へ広がっていますが,魚津市の丘陵地帯を短いトンネル数本で抜けていて,そこでの通信は断続的です。通信が連続するのは,黒部宇奈月温泉駅からではなく,駅周辺のトンネルを過ぎた後から。その時刻は,富山駅到着8分前,金沢駅到着28分前が目安で,ダイヤから逆算して作業をはじめると無駄がありません。

そこから終着・金沢まで28分は連続通信可能

以前は,通信が途切れた富山・石川県境も,現在は工事が完了。連続して安定した通信ができます。石川県内の短いトンネルをいくつか越え,はるか右奥に金沢医科大学とサンセットブリッジ内灘,手前にイオン金沢店が見えてきたら,金沢平野です。到着まで5分あまりです。

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到着後はホームのテーブル付き椅子が使える

幸い,金沢駅の新幹線ホームには,下の写真のように,サイドテーブルのある,わりとゆったりした椅子があります。この椅子は富山駅など,延伸したJR西日本区間で同じです。終着駅で,到着ホームの椅子は空いていますから,送り損ねたものはそこで改めてどうぞ。

金沢駅・新幹線ホームのサイド・テーブル付きの椅子

また,ホーム下になる新幹線改札内中2階にあるセブンイレブンには,イートイン用のカウンター席が数席あります。ただし,乗る前に使う人が多く,帰り客の多い午後から,満席ぎみです。

駅ナカ・カフェはRinto,あんと西に複数,あんとに1店

テーブルで作業を続けたいなら,新幹線改札を出ると,駅ビルのモール・金沢百番街にカフェが複数(リスト)。

カフェが多いのは,改札正面のRinto奥で,タリーズを含むカフェが4店。また,金沢港口側・あんと西には,和カフェを含んで4店。

一方,改札を出て左へUターンすると入口のある,あんとは,デパ地下タイプのおみやげもの売場と奥のレストランがメイン。手頃なカフェは,1店だけです。

実は,兼六園口を出て正面のエスカレータで地下へ下りた広場右側にも,無料で使えるテーブルと椅子があります。ただしそこは,冷暖房のない空間です。

一部に電源のあるスターバックスは兼六園口出て左すぐ

最寄りのスターバックスは,兼六園口(東口)を出てすぐ左。バス乗り場の2番乗り場付近に入口のある金沢フォーラス1階と6階に,2店舗です。1階カウンター席と,6階の一部に電源があります。

意外なことに,マクドナルドは,駅徒歩圏にありません。手頃なファミレスなら,サイゼリアが駅金沢港口出て左すぐ,ABホテルのビル2階。ガストが兼六園口を出て右に進み,ANAクラウンプラザホテルを越して,東横インの手前,駅から徒歩5分ほどです。

今後の工事はトンネル内に新たな回線が必要

以上の苦労なく,トンネル内で携帯がつながるためには,そこに電波を届けられる位置に基地局が必要です。これはWi-Fiでも同じで,かりにルーターを列車に設置しても,トンネル外とつながる上流の回線が必要です。

では,乗務員はトンネル内でどうして連絡できるのかといえば,列車無線という業務用の回線があるから。しかしそれは,運行に必要な各種信号と音声用の規格で,現在でも64kbps。多数の乗客の通信をのせるには,容量が圧倒的に足りません*1

短いトンネルには,電波を外から中へ飛ばす基地局を

工事で比較的簡単なのは,数百m程度のトンネルです。そこでは,指向性の強い基地局をトンネルの入口に置いて,トンネル内部の可能なところまで電波を飛ばす改良が,早い段階から進められています。下のKDDIの記事にあるトンネルは,上の写真の金沢駅周辺より少し東京寄りの,丘陵を抜けるものです。

上のGoogleマップの航空写真で,トンネル内のように見えるのに,電波の記録があるところは,そういう工事が効いています。そうしたトンネル出入口付近の基地局の増強は,現在までに完了しています。

長大トンネルには光回線の引込みとトンネル内基地局

一方、外から電波を飛ばすことに限界のある,長大トンネルでは,内部まで通信ケーブル(新幹線では光ファイバー)を引き込み,トンネル上部に数多くの基地局を敷設する工事が必要です。それは,電波を管轄する総務省の外郭団体が,億円単位の公的資金を投入して,はじめて進められる事業です。

2020年度に全国の新幹線全線完成が目標で,現在も工事中

大目標としては,2020年の東京オリンピックまでに,全国の新幹線全線での携帯・スマホの通信を可能とする方針と報じられています。それまで,年単位の時間がかかる理由は,トンネル内では,新幹線が走らない午前1時ごろから5時ごろまでしか工事ができず,しかも現場の多くは山間部だからです。

トンネル内の工事概要と予算規模については,総務省の地方部局である関東(群馬),信越(長野・新潟),北陸(石川・富山)各総合通信局ごとに,以下で公式の発表がされています。

総務省関東総合通信局信越総合通信局北陸総合通信局

*1:運転上の信号や指令所と乗務員の通話に使われる列車無線は,もともと全線で通信可能です。これは,トンネル内をめ全線に敷設されている,電波を漏洩する仕様の同軸ケーブルを利用しています。
 しかしそれは,音声と制御用の信号をやりとりする通信速度しかなく,なんと64kbpsです!Mではありません。スマートフォンのLTEは,現在100Mbpsに達していて,その1万分の1以下の速度しか,既存の列車無線では対応できない計算になります。むしろ現代では,64kbps程度で,非常時も含めて,新幹線の制御用の信号や音声の交信がされていることに,驚きます。
 それで,新幹線のトンネル内で携帯電話をふつうに通信させるには,大容量の光ファイバー回線を新たにトンネル内へ引き込んで,トンネル上部に,基地局を短い間隔で設置していく,面倒な工事が必要です。