北陸新幹線で行く,はじめての金沢

お庭,お菓子,お魚,お酒が揃う城下町をまわるため,金沢出身・東京在住者が往復しながらヒントを書いていきます。

金沢→吉祥寺の乗車券は,東京都区内までと同額なのに,有楽町,渋谷,新宿と途中下車して行ける

東京都区内までと吉祥寺までを比べると

ごくふつうの,金沢から北陸新幹線で東京都区内までの乗車券です。

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東京都区内の任意の駅まで7340円。最初に降りた都区内の駅で回収されます。それが都区市内各駅下車前途無効の意味です。これを,あえて吉祥寺着にすると…

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金額は変わらず,7340円のまま。同額なのはたまたまで,幸運な発駅です。そして,「都区市内各駅下車前途無効」の表記が消えます。すると,次の写真のような途中下車ができます。

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山手線外回りの各駅で途中下車して,また同じきっぷで乗れます。後で書くように,特例で認められている,吉祥寺までの大回り経路上の途中下車です。その間,戻り,交わり,重複などは不可です。

都区内着を吉祥寺着へ伸ばして,運賃が上がらないかどうかは,発駅によります。計算は以下の通りです。

東京都区内までと吉祥寺までの乗車券の運賃計算
乗車券の区間 運賃計算経路 距離(km) 運賃(円)
金沢→東京都区内 金沢→北陸新幹線→東京 450.5 7340
金沢→吉祥寺 金沢→大宮→赤羽→池袋→新宿→吉祥寺 459.8 7340

運賃が7340円になるのは,距離が441km~460kmの範囲で,吉祥寺まで伸ばしても,ぎりぎり同じ運賃。あと300m長かったら,7560円に上がるところでした。というわけで,吉祥寺へ伸ばしても同額になる発駅は,限られます。

山手線内+赤羽・錦糸町周辺までは最短経路で計算

吉祥寺までの乗車券は,指定席券売機でふつうに購入したものです。新幹線を東京駅で降り,中央線で吉祥寺へ向かう選択で発券される標準的なもの。券面の経由地も,その通りです。

しかし,運賃計算は,大宮で新幹線を降り,赤羽で埼京線に乗り換え,さらに新宿で中央線へという最短経路で行われます。説明は公式サイトにあります。

東京付近の特定区間を通過する場合の特例|JR東日本

簡単にいえば,山手線と赤羽と錦糸町とで囲まれる区間を通過する乗車券は,実際の乗車経路ではなく,その範囲の最短経路で運賃が計算されます(旅客営業規則第70条)。図示すると,以下の通り。

東京特定区間を通過する乗車券で,大回りと途中下車ができる路線図(旅客営業規則第70条)

その範囲を大回りして,途中下車もできる

そして,この区間を通過する乗車券では,券面の経路以外の大回り乗車が認められています(第159条)。公式サイトの特例のリンクにある条件で,途中下車もできます*1。大回りといっても,1枚の乗車券がつくれるルートに限られ,戻り,交わり,重複などはだめです。この点は,条件が複雑で,後述します。

誤解されそうな点を書いておくと,この大回りを認める70条と159条は,定期券には適用されません*2。また,東京近郊区間で完結する乗車券は,もともと途中下車不可です。

なお,新幹線に赤羽駅はありません。しかし,熊谷↔大宮↔東京間の新幹線は,在来線と同じものとして運賃が計算されるため,その区間は在来線と乗車券が同一視されます。それで,赤羽から新宿に直行する距離計算が認められます。

なぜ,吉祥寺なのか

東京都区内着を,少し伸ばした東京都区外着にするメリットは,次の差です。

ただし,乗車券が100km以内のものと大都市近郊区間で完結するものは,もともと途中下車が全区間で不可能です。都区外に伸ばすメリットがあるのは,それ以外の乗車券についてです。

都区内到着後,最短で都区外に出られる駅が候補

この途中下車の特典を,最小のコストで得ようとすると,新幹線などで都区内に入ってから,(特例を適用した上で)最短経路で都区外に出る着駅を探すことになります。

東北・上越・北陸新幹線からは吉祥寺

それは,東京に入る経路次第で,大宮方面の新幹線からは,地図の印象とは異なり,吉祥寺が最短です*3。東京駅からは,吉祥寺より舞浜が近いのですが,大宮方面から吉祥寺へは,図のように,赤羽から埼京線池袋経由とショートカットした運賃計算になるためです。たとえば,金沢→舞浜の運賃は,7560円です。

東海道新幹線からは舞浜だが,市川,川口なども検討

東海道新幹線からは,地図の印象通り,舞浜が最短です。ただし,舞浜は,新幹線の東京駅から直接分岐する線で,ルートの制約は多くなります*4。実用性では,距離が少し長い,市川,川口,吉祥寺なども候補になります。

途中下車の実際:途中下車印によるルートの確認

この乗車券の途中下車の経路を,もう一度点検してみます。

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北陸新幹線→東京→有楽町→新橋→品川→恵比寿→渋谷→新宿と,途中下車をしています。各駅の有人改札で途中下車を申し出るたび,途中下車印が押され,きっぷは手元に戻ります*5。そのきっぷを,その先また使えます。

なお,途中下車しても,その先を吉祥寺まで乗れる権利があるだけで,その権利を放棄するのは自由です。その先,吉祥寺まで戻らず,交わらずに行ける駅であれば,どの駅で使い終えても構いません*6

吉祥寺が先にあれば,同方向の用件はこのきっぷ1枚で

このルートは実用的で,たとえば,東京駅周辺で仕事,終わった後有楽町周辺で買い物,品川のホテルにチェックインして,夜は渋谷で食事,さらに新宿で飲むという場合,そこまでの移動がすべてこのきっぷ1枚で済みます。ただし,逆戻りや重複乗車はできないので,時系列で同一方向に用件が進むように,場所を選ぶと得です。

また,旅行の帰りでも,この経路の途中に自宅があれば,有効期間内(この距離では4日間),残る経路の片道に使えます。たとえば,品川周辺に住んでいるなら,帰宅した翌日から有効期限内,渋谷・新宿・吉祥寺までの外出の片道に使えます。しかも,その区間の途中下車の特典付きです。

実は,乗車券を往復で買うと,行き券,帰り券とも,同じ利用開始日から,片道の倍の日数(この距離では8日間)有効となります。全体の有効期間は同じでも,1枚ごとの有効期間は延びます。

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この場合,金沢に行った翌日に帰るなら,帰り券は実質7日間,東京到着の6日後まで利用できます。なお,往復乗車券の場合,金額は帰り券にだけ,往復額が表示されます。この距離では往復割引はなく,片道の倍額です。

券面の経路以外では自動改札の利用不可

写真ですでにわかるように,自動改札が利用できない駅があります。自動改札は,きっぷの磁気情報にある,券面の経路上か否かしか判定していません。券面の経路を外れて,159条によって大回りできる経路上では,きっぷを自動改札に投入すると扉が閉まります。

有人改札へ回ると,そこまでの経路を確認の上で,問題がなければ途中下車印を押され,また同じ駅から乗車できます。そうなることは,ネットでも指摘されていて,最初から有人改札へ回るのが安心です。

有人改札では,途中下車印を点検して,乗車経路が正しいか,判断する時間がかかります*7。それで,各駅の下車には,時間に余裕が必要です。写真の例でも,山手線をどちら向きに回っているのかすぐに判断されず,こちらから説明が必要なことがありました。丁寧に説明すると,正しいルートであれば,納得され,途中下車ができます。

折返し乗車を特例で可能にしている東京駅も自動改札に限界

東京駅では,新幹線乗り換え改札は通れるものの,在来線の自動改札や出口と一体の新幹線改札は対応できず,有人改札へ回ることになります。券面の経由に,東京とあるのに,東京駅の出口の自動改札で扉が閉まるのは,その経路では神田・東京間が折り返す形で重複乗車となるのを,区間外乗車の特例で認めていて,その条件に東京駅で途中下車できないことが入っているからです。この点は複雑で,後述します。

戻る・交わるのは不可で,新幹線の下車駅から検討を

戻りや交わりが不可というのは,実は厳しい制約です。赤羽以南で大回りが認められる区間は,新幹線と在来線が同一視されています。つまり,北陸新幹線を東京駅まで乗ってしまうと,京浜東北線などを赤羽から東京まで乗ったのと同じことになります。その場合,東京駅で神田方向へ戻る乗り換えは,原則としてできません。(原則というのは,以下の4ケースの最後のように,さらに特例があるからです。)

東京駅から戻る形になる神田方向への駅で途中下車したいなら,新幹線を降りる駅から考え直す必要があります。以下はありそうな例です。

  • 池袋で途中下車するなら,大宮で降りて埼京線か湘南新宿ラインへ
    池袋からは,駒込・上野・秋葉原・有楽町・品川へも進める
  • 秋葉原で途中下車するなら,上野で降りて山手線・京浜東北線などへ
  • 錦糸町で途中下車するなら,秋葉原までの経路から総武線各駅停車で進み,その先は総武快速線で東京へ
  • ただし,大宮方向からの新幹線を東京駅まで乗った後でも,中央線方面へは,東京駅で改札外に出なければ乗り換え可(通過列車に関する区間外乗車の特例)

錦糸町も別ルートの各駅と快速をつなげると行けるが…

山手線からはみ出している錦糸町も,70条が大回りを認める特定区間内です。ふつうに考えると,吉祥寺とは反対方向の錦糸町に向かうと,戻らずには吉祥寺に行けなさそうです。

しかし,総武線の各駅停車と快速が別ルートであることが幸いして,秋葉原→各駅停車→錦糸町→快速→東京とすれば,戻りも交わりもせず,吉祥寺までの経路に組み込めます。この間,浅草橋や両国,新日本橋での途中下車も可能。神田を通っていないので,この後は中央線快速にも乗れますし,有楽町方向にも進めます。

ただし,その場合,上野で新幹線を降り,秋葉原で総武線各駅停車に乗り換えておく必要があります。新幹線で東京駅まで来てしまうと,秋葉原方向には戻れず,それではと総武線快速で錦糸町に向かうと,その帰りは各駅停車しか行き場がありません。その結果,秋葉原駅で交わって,吉祥寺までの大回り乗車の条件から外れるため,乗り越し精算となります。

その先に吉祥寺までのルートがなくなると詰む

以上のように,降りたい駅へ一番速い電車で行ってみようといった無計画では,どこかで吉祥寺に戻りも交わりもせず抜けるルートがなくなって,詰む可能性があります。すると,この乗車券が有効でない区間について,乗り越し精算となります*8。上の例の錦糸町などでは,新幹線を上野か大宮で降りておく計画が必要です。

より簡単な例では,写真の乗車券で新宿まで来てしまうと,そこから池袋方向へは進めません。その先,戻りや重複なく吉祥寺に行くルートがないからです。誤解してそれらに進んだ場合,吉祥寺まで正しく抜けられるルート最寄り駅(その場合は新宿)からの乗り越し運賃を請求されます。

そうならないように,まず新幹線を降りる駅を大宮・上野・東京のどれにするか検討し,そこから戻りや交わりなく吉祥寺まで行けるルートを,事前に確定させるのが大切です。途中下車時も,ルート全体が的確に説明できれば,取り扱いも速くなります。複雑なルートの場合は,路線図に大回りするルートをペンなどで書いたものを持参すると,改札でのトラブルが避けられます。検討の際は,大宮・東京・品川間の新幹線は,並行する在来線である京浜東北線・上野東京ラインなどと同一視されることに要注意です。

東京駅での途中下車は条件が複雑

上の4例で最後に挙げた,御茶ノ水・四ツ谷方面へは,別の特例が効きます。路線図を見ると,東京・神田間が戻る形の重複となり,乗車できない経路に思えます。しかし,この区間については,新幹線が神田駅に停車せず,東京駅で途中下車しないという条件で,神田・東京間の折返し乗車(区間外乗車)を認める特例があります。

分岐駅を通過する列車に乗車する場合の特例|JR東日本

誤用の注意として,この特例も,定期券には適用されません。また,分岐駅の通過列車乗車時に限ります*9

実は,この規定が,写真のきっぷの券面の経由駅に東京とあるのに,東京駅の出口の自動改札が閉まる原因です。この規定の趣旨は,大宮方面の新幹線などと中央線快速との乗り換えが,東京・神田間だけ重複乗車となることで,煩雑な乗車券とならないよう,特例で追認するもの。乗り換えでは事情を認めるけれども,それなら東京駅で途中下車する必要はないので,便宜をはかる引換に途中下車が禁止されます*10

ところが,このきっぷでは,別の規定である第70条で,有楽町方向の大回りが認められています。そちらへ進むのなら,区間外乗車の適用ではなくなり,東京駅の途中下車を不可とする条件が付きません。ただし,途中下車が可能なルート(有楽町方向)を選択した時点で,券面の経路(中央線)から逸れることが確定するので,自動改札では対応できません。

吉祥寺着が東京都区内着と同額の出発駅は限られる

この特典の価値は,東京都区内まで買うところを,吉祥寺駅までとしても同運賃となるときに大きくなります。追加のコストなく,以上のような各駅で降りて,その後も使えるからです。

同額となる条件は,大宮以北から東京へ着くのなら,最初の表の計算と同様に,
東京までの運賃=(東京までの距離+9.3km)の運賃
となることです。新横浜方向から東京へ着くのなら,また異なる条件です。

たとえば,北陸新幹線の主要駅で,乗車券が東京都区内着となる,東京駅まで201km以上の区間で調べてみます。

東京都区内までと吉祥寺までの乗車券の運賃計算
乗車券の区間 →東京都区内 →吉祥寺
距離(km) 運賃(円) 距離(km) 運賃(円)
新高岡→ 410.8 6800 420.1 7020
富山→ 391.9 6480 401.2 6800
上越妙高→ 281.9 5080 291.2 5080
長野→ 222.4 4000 231.7 4000

上の例のように,東京都区内着と吉祥寺着で運賃が同じなのは,新幹線駅では一部です。東京都区内着となる201km以上の駅では,北陸新幹線だと金沢発,上越妙高発,長野発です。新高岡発は,あと100m短ければ,同運賃でした。

実は,上越妙高発や長野発では,同額の運賃となる範囲にまだ余裕があり,武蔵小金井,西船橋,新浦安,武蔵小杉のいずれかまで乗車券を伸ばせます*11

このうち,TDRのある舞浜までも同運賃なのは,利用価値があるでしょう。たとえば,長野→舞浜と通しの乗車券は,長野→東京都区内と同じ4000円。舞浜まで買うと,この記事のように(戻りや交わりのない経路を工夫すれば)山手線内でも途中下車でき,その後舞浜へ向かえます*12

*1:この点で,「大回り乗車では途中下車不可能では?」,というコメントがよくあります。それは,たまに鉄道の旅番組などでも紹介される,別の特例で,大都市近郊区間内で完結する乗車券では,乗車経路ではなく,最短経路で運賃計算するというものです(第157条第2項)。大都市近郊区間で完結する乗車券は,すべて途中下車不可で,それも別の規定(第156条第2号)によります。
 しかし,山手線と赤羽・錦糸町で囲まれる区間を通過する場合に,その区間の最短経路で運賃計算し(第70条),券面経路以外の大回り乗車も認める(第159条)のは,大都市近郊区間の規定とはまったく別の条文です。大回りが認められる範囲も,山手線内+赤羽・錦糸町周辺までと小さいものです。
 そして,70条区間の通過乗車券で大回りを認める第159条に関しては,途中下車を不可とする規定はありません。ただし,同じ区間内発または着の乗車券に関する第160条には,途中下車の制約があります。159条と160条の文言を比べると,通過乗車券には,途中下車に制約を付けていないことがはっきりします。
 なお,金沢など,東京近郊区間外発の乗車券は,大都市近郊区間で完結しないので,全区間を最短経路で運賃計算するルールや,途中下車を全区間不可とするルールは存在しません。途中下車の制約は,東京都区内着の乗車券では,東京都区内駅で下車したら,その先が無効になることだけです(第156条第3号)。着駅を東京都区外の吉祥寺とすることで,都区内の途中下車で前途無効となる制約が回避されます。

*2:最短経路計算の根拠である第70条は,「普通旅客運賃・料金は」と定めています。この規則では,定期券の運賃は定期旅客運賃で,普通旅客運賃とは別の概念です。定期旅客運賃には,第70条相当の条文がありません。また,券面経路以外の大回りを認める第159条も,「普通乗車券、普通回数乗車券又は団体乗車券によって,」と定められ,定期乗車券を含んでいません。

*3:もっと近いところにある都区外駅は川口ですが,大宮方面から70条区間の山手線などを大回りして川口に行こうとすると,必ず赤羽で交わって,戻る形になり,大回り可能な経路がありません。

*4:新幹線を東京駅まで乗ると,山手線を周回しても,東京駅を通らないと舞浜へ到達できず,東京駅でルートが交わります。よって,舞浜までの乗車券で山手線などを大回りしたいなら,新幹線を東京駅まで乗ることはできず,東海道新幹線なら品川駅下車になります。その後,新宿で途中下車するなら,京葉線に戻りや交わりなく進むには,池袋→上野→東京と大きく周回する必要があり,ルートの自由度が落ちます。
 なお,新宿で途中下車の場合,品川→渋谷→新宿→四ツ谷→東京とは進めません。新宿・代々木間が戻る方向の重複乗車になるからです。ただし,新宿で途中下車しなければ,新宿で山手線外回りから中央線快速東京行へ乗り換えることは,後述する区間外乗車の特例で可能です。

*5:その駅まで乗ったことを記録して,戻っての重複乗車などをできなくするためです。

*6:この乗車券の途中下車で,その先を乗車する権利を放棄したとき,追加負担がないことは,自明ではありません。途中下車で特別な取り扱いをする規定が,この規則のどこかにあれば,そちらが適用されるからです。
 よく対比されるのは,脚注1に挙げたように,東京→神田などの大都市近郊区間で完結する乗車券で認められる大回り乗車で(第157条第2項),もともと途中下車ができない乗車券です(第156条第2号)。
 その乗車券で大回り中に,それでも下車して,前途の権利を放棄するといえば,大回り中の任意の駅まで,安い運賃で行けてしまいます。その言い分が成り立たないよう,別の規定が封じています(第157条第3項)。大都市近郊区間で完結する乗車券で大回り中に,下車して前途の権利を放棄すると,実際の乗車経路への区間変更として取り扱われ,差額が徴収されるという規定です。
 しかし,本文で扱っている,山手線などの特定区間の大回り(第70条第159条)については,このような途中下車時の特別な規定が存在しません。それで,吉祥寺まで行く大回り経路上,たとえば渋谷の途中下車で,この乗車券を使い終えても,それ以上の追加負担はありません。

*7:たとえば,渋谷の途中下車印のある乗車券を持った乗客が,品川駅で降りようとしたら,北陸新幹線の駅から渋谷を経由して品川に着くルートで,その先,戻らず,交わりもせず吉祥寺に行けるものがない(その先,中央線でも山手線内回りでも,新宿で交わる)ことを確認し,渋谷からの乗り越し運賃170円が徴収されます。
 一方,渋谷途中下車印の乗車券で原宿駅で降りようとしたら,渋谷から原宿方向で吉祥寺まで進めることを確認して,途中下車を認めるのが正しい取扱いです。
 以上の判断には,磁気の記録のない途中下車印の情報が必要です。そこで,現在の自動改札のシステムで,券面経路外の途中下車の可否を判定するのは不可能です。

*8:改札で途中下車するといってから,その先,吉祥寺まで行くルートがないなどの誤用で,途中下車できない駅と指摘された場合,それでは戻りますという言い分は通用しません。誤解であれ,提示した乗車券が有効でない区間まで乗ってしまったのなら,その区間の運賃の精算が求められます。

*9:本例とは無関係ですが,誤用のないように,注記します。山手線で秋葉原方向から東京駅まで来て,東京駅で中央線快速に乗り換えるときには,この特例は適用できません。双方の列車が神田に停車するからです。しかし,京浜東北線の快速なら適用できます。

*10:実は,指定席券売機での購入時には,この注意書きが出ます。東京駅出口の自動改札が閉まることへのクレームの予防線でしょう。

*11:上越妙高発では,武蔵小金井(297.8km),西船橋(299.1km),新浦安(298.0km),武蔵小杉(298.7km)まで,東京都区内までと同額の5080円です。長野発では,武蔵小金井(238.3km),西船橋(239.6km),新浦安(238.5km),武蔵小杉(239.2km)まで,東京都区内までと同額の4000円です。

*12:たとえば,長野→北陸新幹線→大宮→埼京線か湘南新宿ライン→池袋→新宿→渋谷→品川→東京→京葉線→舞浜とすると,戻らない限り,この間どこでも途中下車できて,同じきっぷでまた乗っていけます。新宿や渋谷で途中下車するには,本文のように,新幹線を大宮で降りることが必要です。