北陸新幹線で行く,はじめての金沢

お庭,お菓子,お魚,お酒が揃う城下町をまわるため,金沢出身・東京在住者が往復しながらヒントを書いていきます。

50歳以上なら,22410円で東京↔金沢を往復できる割引きっぷ:東京からは福井までこれだけで

50歳以上なら大幅割引で北陸へ

金沢など北陸と関東・関西間には,50歳以上の会員限定で,大幅割引のきっぷがあります。

  • 北陸フリーきっぷ:東京都区内発22410円(大宮乗車21390円)
  • 首都圏往復フリーきっぷ:金沢発22410円,富山発20370円
  • おとなびWEB早特(片道)大阪市内↔金沢6230円,京都市内↔金沢5610円*1

大人の休日倶楽部,おとなび会員になるには

対象は50歳以上の会員で,JR東日本は大人の休日倶楽部,JR西日本はおとなびと呼ばれます。入会は,それぞれのウェブサイトから。

JR東日本では専用のクレカ発行に時間:急ぐなら駅たびコンシェルジュへ

JR東日本・大人の休日倶楽部では,会員証が専用のクレジットカード(年会費あり・初年度無料)です。そのカードがないと,指定席券売機や窓口で,会員用の割引きっぷが買えません。カードの発行には2週間ほどかかるため,これから入会なら要注意です。

急ぎの場合は,JR東日本の拠点駅にある駅たびコンシェルジュに,記入済みの入会申込書と年齢を証明する運転免許証などを本人が持参すると,すぐ入会できます*2。申込書にその場で記入もできますが,その場合,カード払い用の銀行口座印がいるのにご注意を。すると,仮会員証が発行され,翌日利用分からの北陸フリーきっぷなどが買えます*3

JR西日本は無料のネット会員に登録すると,すぐ利用可

JR西日本のおとなびには,専用のクレカも会費もありません。ネットで会員登録すればすぐ,e5489で割引きっぷが買え,JR西日本の駅の指定席券売機で受け取れます*4

東京↔北陸の割引きっぷ:4日間有効,ほぼ通年

東京↔北陸の割引きっぷは,北陸新幹線の普通車指定席往復(最長で東京↔金沢)と行先のフリー区間をセットしたもの。

2022年度は,以下を除いて2023年4月3日有効分まで通年の設定です。
除外日:2022年4月27日~5月6日,8月10日~19日,12月28日~2023年1月6日

発売は利用開始日の前日まで

購入は,行きの1か月前から前日まで

首都圏発は,ネットで買えないため,前日までに駅で買っておく必要があります。

北陸発は,前日までにe5489で購入を済ませれば,発券は指定席券売機で当日乗車前までできます。その場合の支払は,クレジットカードだけです。

除外日にかかるきっぷは有効期間が短くなる

なお,4日間の有効期間が除外日にかかる場合,その前日で有効期間が終わります*5。除外日を越えて使えるわけではありません。

東京—金沢往復では通常のきっぷより6350円安

このきっぷは,首都圏発・北陸発とも,北陸新幹線の指定席往復に加えて,行先に広いフリーエリア付き。それでも,下の表の通り,主要駅の往復だけでもお得です。

東京ー北陸の各種きっぷ(片道)と
50歳以上のフリーきっぷ(往復)の料金(円)
トクだ値30と早特14は2023年3月末まで発売を発表済
きっぷ\発着 東京都区内
福井 金沢 富山
正規運賃(通常期) 14920*6 14380 12960
えきねっとトクだ値10
e5489早特1
*7 12760 11480
トクだ値30
早特14
12460*8 9920 8930
e5489WEB早特1 14790
e5489e早特1 13900
50歳以上限定
フリーきっぷ
東京発 22410(新幹線大宮乗車21390)*9
北陸発 26130*10 22410 20370

東京―金沢往復では,通常のきっぷより6350円割引です。

年齢制限のない割引きっぷで,(北陸フリーきっぷと同じく)前日まで買えるのが約1割引のえきねっとトクだ値10早特1です。それと比べても,3110円お得。

トクだ値30・早特14は発売早々に完売傾向

年齢制限のない割引きっぷで最安なのが3割引のトクだ値30・早特14ですが,購入期限は14日前の深夜(一部は翌午前1時40分)です*11

表のように,トクだ値30・早特14が買えれば,50歳以上限定のフリーきっぷより安くなります。ただし,トクだ値30・早特14は購入期限が2週間前で,席数限定のため,発売開始の1か月前から早々と完売します。

50歳以上限定きっぷを買うなら,トクだ値30・早特14が残っているか,確かめてからがよいでしょう。50歳以上限定きっぷは,発売席数の制限はなく,前日まで買えるのが強みです。

年齢制限のない割引きっぷは同行者に

トクだ値・早特は,登録したSuica, Pasmo, ICOCAなどのICカードで改札を通れるeチケットなのですが,指定席券売機か窓口で発券もできます。北陸新幹線停車駅では,相手先会社分も受け取れます。

それで,50歳未満の同行者用にも使えるのですが,席を揃えたいときの注意点は,最後にまとめます。

以上のような他の割引きっぷや,ホテルも込みにしたツアーについては,過去記事で書いています(過去記事では,発売を終えた5割引運賃の記述が残っています)。

割引が大きく効くのは金沢から先,福井方面

50歳以上限定のフリーきっぷが最もお得になるのは,北陸新幹線の金沢から先も,追加料金なく在来線に乗れる福井方面です。

たとえば,東京→福井往復では,通常のきっぷより7430円も安くなります。ただし,逆方向の福井発の設定はありません。福井→東京往復では,東海道新幹線経由の東京往復割引きっぷの方が安くなります。その点は,後で説明します。

なお,以上の区間では,通常のきっぷに往復割引の適用はありません*12

変更も,通常のきっぷのように,発車前1回まで可能

最後に,このフリーきっぷでの指定席の変更ですが,通常のきっぷと同じです。片道ごとに,指定の列車の発車前1回まで,両社のみどりの窓口か指定席券売機でできます。帰りの時間が読めない出張や冠婚葬祭でも,無理なく使えます*13

一方,14日前まで購入できるトクだ値30・早特14では,変更は発券前なら可能ですが,変更時に発売している変更先のきっぷとの差額が追加徴収されます。

このフリーきっぷは,残席がある限り,発車時刻前まで差額なしで変更できるので,帰りの時間が気になるときも有利でしょう。

それでは,首都圏発と北陸発の順に個別の特徴を見ていきましょう。

東京発は富山・石川・福井のJR線などがフリー

会員用フリーきっぷの東京発は次のきっぷで,専用クレカでの購入です。発売は首都圏の駅で,指定席券売機でも買えます。

大人の休日倶楽部会員限定 北陸フリーきっぷ

東京都区内発が22410円,川口または戸田公園発・新幹線大宮乗車で21390円で,以下をセット:

  • 東京または大宮から,最長で金沢までの新幹線普通車指定席往復
    (指定は片道一列車のみ)
  • 帰る日まで最大4日間,北陸フリーエリアの新幹線や特急の自由席と普通列車

50歳からの大人の休日倶楽部会員用北陸往復フリーきっぷ

きっぷは,上のようなもので,指定券は別に付きます。無指定での購入もでき,その場合は(回数券のように)乗車前に指定席券売機で指定を受けられます。

宿泊についても,ツアー料金相当となるような宿泊プランがあります。
北陸フリーきっぷ宿泊プラン

池袋周辺からは大宮乗車のものがお得

新幹線を大宮乗車にすると,東京・上野乗車よりも往復で1020円安くなります。これは,埼京線沿線や,西武・東武から池袋駅利用の方におすすめ。川越線や東武野田線で,大宮へ近道という手もあります。

たとえば,池袋から大宮乗り換えで北陸新幹線に乗るには,Suicaなどで埼京線か湘南新宿ラインに乗り,大宮の新幹線乗換改札で,このきっぷ投入後にSuicaをタッチすると,はみ出す池袋ー川口168円分がSuicaから精算されます。

帰りは,このきっぷで大宮の新幹線乗換改札を通った後,池袋駅などでこのきっぷを乗り越し精算機に入れると,Suicaか現金で精算できます。

フリー区間は富山・金沢・福井をカバー

北陸でのフリー区間は,先ほどのきっぷの通り。

大人の休日倶楽部会員用北陸往復フリーきっぷで,(新幹線と特急自由席を含め)自由に乗り降りできる北陸フリーエリア

  • 北陸新幹線:金沢ー富山ー黒部宇奈月温泉
  • 北陸本線:敦賀ー福井ー金沢
  • IRいしかわ・あいの風とやま:金沢ー黒部
  • 七尾線・越美北線・氷見線・城端線全線:
    たとえば和倉温泉まで
  • 高山本線:富山ー猪谷
  • 小浜線:敦賀ー小浜

富山・石川・福井県の新幹線,在来線,第3セクター線を網羅します。観光地で外れるところは,もともとの私鉄(立山黒部アルペンルートなど)とのと鉄道ぐらいです。

東京からは金沢や富山往復だけでも得で,出張にも

他のきっぷと価格を比べると,前の表の通りで,東京ー金沢往復なら余裕で最安。富山往復だけでも,通常のきっぷから3510円安と有利。

このフリーきっぷと同じく,前日まで買えるえきねっとトクだ値や早特1と比べても,東京ー富山往復だけでも,この北陸フリーきっぷの方が安い価格設定です。

ただし,14日前深夜(一部は翌午前1時40分)まで買えるトクだ値30・早特14よりは高くなります。これらは発売開始早々に完売となりますが,その残席がないか先に確認した方がよいでしょう。

以上のように,トクだ値30・早特14が買えない限り,フリーエリアに乗らなくても最安で,行き帰りは指定がとれるため,出張にも使えます。

北陸ではフリーエリアでも新幹線や在来線特急自由席に乗れる

フリーエリアでも,新幹線や在来線特急の自由席に乗れる特典がつきます。この区間の新幹線は,このきっぷの有効期間なら,自由席でもゆとりがあります。

なお,フリーエリアの特典を使った自由席乗車では,全席指定のかがやきに乗れません。もちろん,東京からの行き帰り,最長金沢までの新幹線1往復分は,かがやきの指定がとれます。

東京発は福井がフリーエリア内:東京→福井往復で最安

利用価値が大きいのは,実は東京→福井往復です。福井がフリーエリア内のため,北陸新幹線金沢乗り換えで,金沢―福井の在来線特急を自由席とすれば,このきっぷだけで行けるからです。

金沢―福井の特急は,(七尾線直通の1本を除き)金沢始発か終着で,片道毎時2~3本。このきっぷの利用期間なら,自由席でもほとんどの列車で座れます。

すると,22410円で東京→金沢→福井往復ができ,よく使われる東海道新幹線経由の29840円より,7430円も安く済みます。50歳以上で,新幹線で東京から福井往復なら,最安のきっぷです。

東京から福井往復はルートと料金が多様で,別記事へ

東京から福井へは,前の表に注意を付けたように,ルートときっぷで料金が多様です。よく使われる東海道往復以外にも,東海道・北陸と一周するルートがとれ,乗車券を通しで買えば26970円です。北陸フリーきっぷは,それよりも安くなります。

東京→福井で年齢制限のない他の割引きっぷには,JR西日本のe5489にWEB早特1,e早特1がありますが,このフリーきっぷには及びません。JR東日本のえきねっとトクだ値では,割引が金沢までで,福井までのきっぷを追加すると,むしろ割高です。

この他,福井へは小松空港から連絡バスで約1時間で,羽田-小松便に早期購入割引もあります。しかし,相当早い購入でなければ,このフリーきっぷの方が安いでしょう。

以上は,別記事で詳しく比較しています。

逆方向,福井→東京方面の発売はなく,追加料金が必要

ところが,この逆方向,福井発の首都圏往復フリーきっぷは,発売されていません。東京周辺のフリーエリアの特典を利用したいなら,最寄りで発売がある加賀温泉発23430円に,加賀温泉までの運賃と特急料金を足して乗ることになります。それは,下の北陸発の説明へ。

北陸発も周辺観光地を含む東京フリーエリア付

北陸発は,JR西日本が発売する,次のきっぷです。

おとなび首都圏往復フリーきっぷ

価格は金沢発22410円,富山発20370円など発駅別で,以下がセットされます:

  • 東京までの新幹線普通車指定席往復
  • 帰る日まで最長4日間,東京フリーエリア内の普通・快速列車の普通車*14

金沢・富山など主要駅から東京往復だけでも,割引きっぷのどれよりも安い設定です。フリーエリアをまったく乗らなくてもお得で,出張にも使えます。

JR西日本のe5489で前日まで購入,当日発券可

2021年4月から,北陸発の首都圏往復フリーきっぷは,JR西日本のネット予約e5489で購入→指定席券売機での発券か,旅行会社の窓口での販売だけになりました。前日までにe5489で購入しておけば,発券は当日の乗車前までで構いません。

対面で相談がある方は,金沢駅在来線改札の斜め右向かいにある日本旅行金沢支店で購入できます。富山・福井駅も,構内に日本旅行の支店があります。その場合の購入は前日までで,定休日もあることにご注意を。

なお,首都圏発は,従来通り,大人の休日倶楽部のカードがあれば,直接駅の指定席券売機や窓口に行っても買えます。

北陸発は横浜・鎌倉・高尾・千葉まで行ける

何度でも乗り降りできる東京フリーエリアは,次の通り:

出典:首都圏往復フリーきっぷ|JR西日本・JRおでかけネット

  • 山手線・京浜東北線全線
  • 東京モノレール・りんかい線全線
  • 東海道線・横須賀線(東京ー横浜ー鎌倉ー久里浜)
  • 南武線・鶴見線・横浜線・根岸線・武蔵野線全線
  • 中央線(東京ー高尾)青梅・五日市線全線
  • 総武線・成田線(東京ー千葉ー成田ー我孫子)
    (成田ー空港第2ビルー成田空港は除く)
  • 外房線(千葉ー蘇我)
  • 京葉線(東京ー舞浜ー海浜幕張ー蘇我)
  • 常磐線(上野ー取手)
  • 宇都宮線・高崎線・埼京線(東京・新宿ー大宮)

上の範囲を,帰るまで最長4日間,乗り降り自由です。

お台場,舞浜,海浜幕張,桜木町,関内,逗子,横須賀も

東京からの日帰り観光スポットの多くは,このきっぷだけで行けます。たとえば,りんかい線でお台場,京葉線で舞浜(TDR最寄り)・海浜幕張,東海道線で横浜,根岸線で桜木町(みなとみらい最寄り),横須賀線で鎌倉・逗子・横須賀などです。

その範囲には,東京ビッグサイト,幕張メッセなどのイベント会場や,横浜,ZOZOマリンを含む主要スタジアムがあります*15。コンサートやスポーツ観戦でも,使い尽くせるきっぷです。

羽田空港と成田(空港の手前)までフリーエリアだが…

この首都圏フリーきっぷは,モノレールの羽田空港と,JRの成田(空港の手前の駅)もフリーエリアに含んでいます。4日間有効なので,それら空港からの短い旅行や出張でも使えます。

ただし,小松・能登・富山―羽田便や小松―成田便では,羽田や成田から乗る路線と航空会社によって,乗り継ぎ割引や通し運賃があります。また,条件により,スルーチェックインもできます。価格と荷物の状況などを検討して,選ぶとよいでしょう。

成田空港へのアクセスに,このきっぷを使うなら,フリーエリアをはみ出す成田―空港第2ビル―成田空港について,乗り越し精算か,事前の乗車券購入が必要です*16

Suicaグリーン券などと併用可能

東京から鎌倉観光ぐらいの距離になると,グリーン車が気になるところ。そのときは,グリーン券の追加購入で乗れます。ライナー号や特急も,ライナー券,特急券を買えば乗れます。

その際,このフリーきっぷは,車内改札がなくて便利なSuicaグリーン券と併用できます。さらに,モバイルSuicaなら,券売機に寄る必要もありません。

ただし,Suicaグリーン券としては,今でもICOCAやPiTaPaなどが使えません。交通系ICカードの多くが全国共通化された現在も残る,落とし穴です。

特急では,えきねっとチケットレスサービスとも併用できます。対象に成田エクスプレスもありますが,成田空港と空港第2ビルは,わずかにフリーエリア外で,乗車券では乗り越し精算となるのにご注意を。

設定のない福井→東京は,他の割引きっぷが得

北陸発の首都圏往復フリーきっぷには,なぜか福井県内発の設定がありません。福井県内から使う場合,最寄りの加賀温泉発の23430円を買って,加賀温泉まで別料金を払うことになります。

たとえば,福井―加賀温泉の運賃590円・自由席特急料金760円の往復分を加算すると,福井駅から総額で26130円です。

その購入は,加賀温泉までのきっぷもあわせて,事前に福井駅などのJR西日本のみどりの窓口か,e5489とJR西日本の指定席券売機でできます。加賀温泉駅で降りる必要はありません。

ただし,福井から東京・横浜方面への単純な往復なら,誰でも当日まで買える東京往復割引きっぷ(東海道新幹線経由)が26060円で,その方がわずかに安いのです。

福井から東京方面の利用で,追加料金を払っても首都圏往復フリーきっぷがすすめられるのは,東京周辺のフリーエリアの特典を使いたいときに限られます。たとえば,目的地が多摩・埼玉・千葉方面のときです。

関西↔北陸は,おとなびWEB早特が7日前まで

関西から北陸へは,片道単位の割引きっぷがあります。50歳以上の会員なら最安なのは,購入が7日前までのおとなびWEB早特で,大阪や京都などから金沢など主要駅ごとの設定です。

価格は,大阪市内発6230円,京都市内発5610円(通常期・片道)と,破格の安さ。通常の特急券のように,混雑期は割増,閑散期は割引です。

北陸乗り放題きっぷは,和倉温泉や富山まで行くときに

このほか,東京発と同じように,往復+北陸フリーエリア付きの北陸乗り放題きっぷ もあります。ただし,おとなび限定ではなく,2人からです。

すると,大阪市内発15850円などです。この金額は,おとなびWEB早特での往復に比べて,割増しの大きな設定です。

関西から金沢など一都市の観光なら,片道単位のおとなびWEB早特の方が安上がりで,行先に応じて使い分けるとよいでしょう。

非会員の同行者は別予約:シートマップで揃う席を

最後に,50歳未満の非会員との旅行する場合の注意点を。たとえば金沢は,街歩きのしやすいサイズに,観光スポットと食と工芸品があるので,母娘の旅行が人気です。

そのとき,50歳未満の同行者の分は,他の割引きっぷ(トクだ値や早特)を使って,席は揃えたいところ。

大人の休日倶楽部用の北陸フリーきっぷは,専用クレカを使って券売機だけで買えますが,非会員の同行者の別の割引きっぷを揃えて買う機能はありません。おとなびでも,e5489で購入すれば,券売機で発券できますが,同行者分まで1つの予約で買うことができません。

自力で席を揃えるなら,会員分と同行者分を別の予約として,同行者分をえきねっとやe5489のシートマップで隣り合うように取ることになります。*17

変更できるトクだ値や早特を先に買うとよい

えきねっとトクだ値や早特は席数限定ですが,発券前なら,ネット上で何度でも変更が可能です。ただし,変更時には,その時点で新しく購入できる割引きっぷとの差額が必要です。残席がなくなったり,時間が経過すれば,より高い割引きっぷや無割引の運賃との差額となります。

一方,北陸・首都圏フリーきっぷでの列車や席の変更は,乗車前に1度限りです。

そのため,購入は同行者のトクだ値や早特を先行させた方が,よいでしょう。隣の席が会員用フリーきっぷの指定前に埋まってしまったときも,残席がある限り,何度も変更はできるからです。

もちろん,残席が少なくなると,並びの席がなくなってしまい,変更にも割引の段階に応じた差額が必要となります。その後のフリーきっぷ分の購入も,できるだけ早く済ませましょう。

*1:おとなびWEB早特は,通常の特急券のように通常期・繁忙期・閑散期ごとの料金設定で,この額は通常期のものです。繁忙期は割増,閑散期には割引されます。

*2:配偶者の分については,直筆で記入済みの申込書(カード支払用の銀行口座の押印済み)と夫婦であることがわかる証明書類の持参で,入会できます。それ以外の家族や知人の分の入会手続きを,代理で行うことはできません。

*3:駅たびコンシェルジュ店頭での入会で,すぐに発行される仮会員証は,その店だけで有効です。自宅にクレジットカードが届いた後は,JR東日本のどの駅でも同じ扱いになります。
 なお,北陸フリーきっぷの発売は,JR東日本でも首都圏の駅に限ります。

*4:2021年4月から,北陸発の首都圏往復フリーきっぷは,駅窓口での取り扱いをやめています。購入は,e5489で予約→指定席券売機か,旅行会社だけです。
 なお,金沢・富山・福井駅には日本旅行の支店があるので,相談がある方はそちらで購入できます。購入は前日までなのと,定休日があることにご注意を。

*5:たとえば,2022年8月8日から有効のきっぷは除外日前日の8月9日まで使え,除外日となる10日からは使えません。いつもは4日間有効のきっぷが,その場合は2日間だけ有効です。
 除外日の直前は,8月9日日帰りだけ有効のきっぷを,8日に発売するところまでです。除外日明け8月20日から有効のきっぷの発売は,8月19日までずっと発売されますが,除外日には乗車できません。

*6:東京ー福井14920円は,片道では最安となる,東海道新幹線米原乗り換えの場合です。東京→福井往復で最安となるのは,片道東海道・片道北陸と一周して,乗車券を東京都区内→米原→福井→金沢→東京都区内の通しとするもので,行き帰り込みで26970円(逆回りも同額)。
 ただし,福井→米原→東京都区内の方向では,東京往復割引きっぷが発売されていて,26060円です。そのきっぷの東京発はありません。詳細は,東京から福井往復の比較へ。

*7:北陸新幹線・東京—金沢のトクだ値10または早特1の料金12940円に,金沢—福井の特急自由席(乗車券1340円・特急券1200円)を追加すると15480円となって,東海道新幹線米原乗り換えの通常料金を超えてしまいます。
 トクだ値は,乗車券と特急券をセットした割引です。金沢までトクだ値で乗ると,金沢―福井の乗車券・特急券は別に必要です。運賃が福井まで通し計算にならないことと,金沢ー福井にトクだ値がないことで,東海道経由の正規運賃よりも割高な結果になります。

*8:東京ー金沢のトクだ値30または早特14に,金沢ー福井の特急自由席(乗車券1340円・特急券1200円)を追加した金額です。

*9:新幹線東京・上野乗車分のきっぷは,乗車券が東京都区内から有効ですが,新幹線大宮乗車分のきっぷは,乗車券が京浜東北線川口か埼京線戸田公園から有効です。東京方面(池袋など)から大宮乗り換えで乗車するには,どちらかまでの運賃が必要です。追加額の精算は,Suicaなどでできます。

*10:首都圏往復フリーきっぷの福井発は,発売されていません。福井からこのきっぷを使うなら,福井から最短で設定がある駅・加賀温泉発23430円に加えて,福井―加賀温泉の運賃590円・自由席特急料金760円の往復分が必要です。
 購入はすべて,福井駅などでできるため,加賀温泉駅で降りる必要はありません。

*11:3週間前まで買える約5割引運賃トクだ値・50早特21も,2020年8月から2021年3月乗車分まで発売されていましたが,2021年4月からは設定がなくなりました。

*12:通常の乗車券で往復割引が適用されるのは,片道600km超です。東京―富山―金沢は450.5km,東京—金沢—福井は527.2km,東京―米原―福井は545.8kmです。
 なお,東京―米原—福井の乗車券は,600kmまであと少しなので,(その先乗らなくても)600km超となる駅(たとえば小舞子―金沢間)まで伸ばして買う裏技があります。すると,乗車券に往復割引が適用され,かえって安くなります。

*13:ただし,変更の場合で,利用開始日を早めるときは,新しい利用開始日の前日までの変更に限ります。

*14:追加料金のいらない特別快速等も含みます。特急・ライナーやグリーン車には,特急券・ライナー券やグリーン券を別に用意すれば乗れます。

*15:北陸発の首都圏往復フリーきっぷのフリーエリア内で,このきっぷだけで行けるイベント,スポーツ会場には,以下のものがあります:東京ドーム(水道橋),神宮球場(信濃町),東京ビッグサイト(国際展示場前),横浜スタジアム(関内),横浜アリーナ(新横浜),ZOZOマリンスタジアム・幕張メッセ(海浜幕張),さいたまスーパーアリーナ(さいたま新都心)。

*16:首都圏往復フリーきっぷからはみ出す成田ー成田空港の運賃は242円です。成田エクスプレスに乗るなら追加で必要な特急料金(通常期)は,東京ー成田空港が1730円,チケットレスサービスなら1530円です。

*17:2021年6月のえきねっとのリニューアルで,えきねっとででとった(無割引の)指定席に,後で大人の休日倶楽部割引を適用することはできなくなりました。北陸フリーきっぷは,えきねっとでの発売はなく,指定席券売機か窓口だけです。そのため,北陸フリーきっぷの指定席をえきねっとでとる方法はありません。えきねっとで指定がとれるのは,もともとえきねっとで発売されている割引きっぷだけです。
 同様に,e5489でも,別予約で隣り合わせの席を確保することになります。