金沢駅周辺でのSuicaやICOCAの利用のまとめです。大きな進展は,2017年4月15日から在来線改札と券売機で使えるようになったことです。
金沢駅の新幹線
新幹線ではモバイルSuica特急券のみ利用可です。
JR東日本:モバイルSuica>利用方法>モバイルSuica特急券
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下は,スマホのスクリーンショットです。
北陸新幹線全線を含むJR東日本の新幹線駅間の特急券と乗車券をあわせたもので,スマホを自動改札にタッチするだけで乗れます。
便利なのは,完全にチケットレスなこと。紙のきっぷを受け取らず,改札へ直行できます。乗車前に,端末での受取り操作を忘れずに。
必要なのは,おサイフケータイ機能とモバイルSuicaアプリか,iPhone 7ならApple PayとSuicaアプリです。準備として,ダウンロードと会員登録(決済用のクレジットカードなども)を。
カードタイプのSuicaやICOCAでは,JR西日本区間の新幹線では,乗車券としても使えず,特急券を載せる方法もありません*1。
金沢駅と周辺の在来線
金沢エリアの在来線では,2017年4月15日からSuica,ICOCAなどのICカードが使えるようになりました。
利用可能エリアは,大聖寺―小松―金沢―高岡―富山―越中宮崎と高岡―新高岡です。
富山県の在来線を引き継いだ第三セクターあいの風とやま鉄道では,2015年3月26日からICOCA,Suicaなどが使えていて,その間の通し乗車まで可能です。
上のエリア外(関西や北陸新幹線)への通し乗車はできません。利用とチャージの詳細は,別記事に。
新幹線と在来線の乗り換え改札
モバイルSuica特急券の効力は,新幹線区間に限られます。そこで,在来線部分のきっぷが別に必要です。
モバイルSuica特急券と在来線との乗り継ぎ全般は,公式案内の在来線との乗り継ぎにあります。ただし,在来線をICOCAやSuicaで乗る場合,金沢はJR西日本エリアであることで,例外的な取り扱いがあります。
新幹線→在来線:
この先の在来線部分の磁気乗車券を投入,モバイルSuica特急券をタッチします。新幹線も磁気券なら,重ねて投入です。
そのため,在来線部分の乗車券を用意していないと面倒です。乗り換え改札の新幹線側に券売機や精算機はなく,有人の精算窓口1つだけ。面倒のないよう,乗り継ぐ在来線部分の乗車券をあらかじめ用意することがすすめられています。
その際,指定席券売機(みどりの券売機)では,全国どのJR駅からの乗車券も買えます。たとえば,東京駅で,金沢駅から加賀温泉駅の乗車券は買っておけます。もちろん,乗車券が特急券と一体でないなら,東京都区内→加賀温泉の通しの乗車券にする方が安いです。
例外として,金沢から先の在来線をSuicaやICOCAなどで利用する場合は,そのSuica,ICOCAの入場処理がこの乗り換え改札でできません。在来線がJR西日本エリアであるためで,面倒ですが着駅精算となります。
新幹線・私鉄の乗換改札口での使い方:ICOCA|JR西日本
着駅での精算の面倒を避けるなら,新幹線出口改札を出てしまい,在来線改札をSuicaやICOCAなどで入り直してもよいです。新幹線出口改札を出て左に進むと,すぐに在来線改札で,3分みておけば大丈夫でしょう。
在来線→新幹線:
金沢駅まで乗ってきた乗車券を投入し,モバイルSuica特急券をタッチします。新幹線が磁気券の場合は,あわせて投入で構いません。
ここでも例外的な扱いとして,在来線部分をICOCA,Suicaなどで乗ってきた場合は,この自動改札手前にある簡易型自動改札機で出場処理を行うことになります。
Suica,ICOCAが他に利用できるところ
- 私鉄:なし
- バス:西日本JRバス,まちバス(土休日限定)
(JRバスは,乗るとき降りるときともタッチが必要)
周遊バスを運行する北陸鉄道バスでは,金沢駅兼六園口7番乗り場後ろのブースで1日乗車券を購入する時だけ,Suicaなどでの支払いが可能 - タクシー:石川交通*2
- 駅ナカ:金沢百番街(2階の食品スーパーも2016年12月から利用可能),改札内外のセブンイレブン,金沢駅屋上駐車場など
- 観光施設:兼六園や金沢21世紀美術館など県営・市営の主な施設
観光向けの周遊バスなど市内のバス路線の多くを運行する北陸鉄道バスでは,独自のICカード
また,兼六園や金沢城の有料部分,21世紀美術館を含む金沢市営の17施設でも,SuicaやICOCA,クレジットカードでの支払いが可能です。それは別記事にしました。
金沢駅は店舗内とバス乗り場にもチャージ機が
2017年4月15日から駅の券売機でふつうにチャージができますが,そのほかにも,おみやげものが揃う金沢百番街2箇所にチャージ機があります。また,兼六園口バス乗り場にもチャージ機があります。それらは別記事へ。
2022年度にも金沢駅の在来線はすべて第三セクターに
北陸新幹線は,2022年度末に金沢・敦賀間が延伸開業する予定で,工事中です。それ以降,金沢駅の在来線は,すべて第三セクターのIRいしかわ鉄道に移行し,JR西日本は手を引きます。
北陸新幹線敦賀延伸以降は,全国の県庁所在地駅で,JRの在来線がないのは金沢・福井と,もともとJRのない那覇だけという,珍しい形態になります*3。
金沢駅の新幹線と在来線の乗り換え改札が,上の写真の1箇所だけで簡素なことや,みどりの窓口と指定席券売機をすでに新幹線改札の両側に集中させていることも,それと符合します。
JR西日本には,近いうちに三セク化される在来線には設備投資をほとんどせず,有人改札のままで逃げ切るという選択もあったのでしょうが,予測を上回る乗客数で,設備投資をしてからの譲渡となりました。
残る問題点は,ICOCA導入計画がいまだにない七尾線などへ乗車する際の混乱です。
*1:カードタイプのSuicaだけで新幹線に乗れるのは,JR東日本の新幹線用のSuica定期券などですが,JR西日本ではICOCAに新幹線用の定期券を乗せることはできません。
*2:ウェブには案内がありませんが,車内のチラシで告知されていて,すでに使えています。名鉄系のため,金沢地区ではmanacaの端末を導入していて,利用で名鉄のμstarポイントがたまります。加賀温泉・小松空港など加賀地区も,同様に利用ができますが,端末が異なるため,ポイントの扱いに差があります。
*3:富山駅は高山本線がJR西日本のまま。福井駅は,越美北線が1駅先の越前花堂から分岐の扱いです。