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北陸新幹線で行く,はじめての金沢

お庭,お菓子,お魚,お酒が揃う城下町をまわるため,金沢出身・東京在住者が往復しながらヒントを書いていきます。

駅徒歩圏で,京都吉兆のキャリアが活きる町家懐石六花

金沢駅徒歩圏で,ホテルではなく一軒の料理屋さんで会席料理を食べようとすると,町家懐石六花ろっかがよく聞くお店。駅兼六園口(東口)から徒歩8分程度,その南側のホテル群(ホテル日航金沢やANAクラウンプラザなど)からなら徒歩5,6分ぐらいで,ランチ営業もあるのは好都合。2階建ての旧造り酒屋をリノベートした風格ある建物で,六枚交差点のほぼ角地にあって目を引きます。

出色なのは,そのキャリア。長く京都嵐山吉兆で修行され,そのウィンザーホテル洞爺湖のお店で料理長を務められた店主が,どうしてか金沢で独立開業されたという点です。

町家懐石六花の入口

料亭のように和室の個室ではなく,カウンターとテーブル席での提供で,ゆとりの少ない旅行でも対応できます。このときは昼食で,コンパクトなコースですが,まずは,えびと加賀太胡瓜に酸味を効かせたジュレがけから。

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つづく吸物は,蒔絵が美しいお椀で。蓋の裏側にも仕事がされています。

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やはりベースが京料理で,昆布だしがきっちりきいた,あたたかくやわらかい真丈です。次のお造りは,時期が夏の終わりで,ぶりなどの冬の魚がない中,焼霜つくりを一つ。お醤油のほかに,ちり酢を添えて。

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八寸は,加賀野菜の一つ,市内打木の赤皮南瓜のすり流しなどを,立体的なあしらいで。

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鱧をあつあつの餡かけで。f:id:KQX:20150228021213j:plain

器は古伊万里でしょうか。こういうところも凝っています。f:id:KQX:20150228023638j:plain

おくらが意外ですが,とろみと辛みに存在感のある蒸し物です。f:id:KQX:20150228024254j:plain

季節を映して,土鍋で炊かれた香ばしいとうもろこしのご飯。

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デザートのソルベには,洋酒のジュレがかかります。

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地物の魚が少ない時期と言われましたが,野菜,根菜など他の地物の素材で季節感を堪能できるコース。薄味でありながら,その分当然だしがきいていて,さらに酸味と香辛料が要所で変化を与えているお料理でした。

こうして金沢で伸びている飲食店の一角には,まったく金沢周辺の出身でない方がおられるんですよね。ひがし茶屋街の有力な鮨店さんもそうと聞きます。何か地元の老舗にはない素材の使い方なり,ニーズがあるのかもしれません。